帰省ラッシュ始まる 和歌山県南部で交通機関が混雑、台風の影響心配も

大阪方面から来た特急電車を降りて改札へ向かう人たち(11日、和歌山県白浜町堅田のJR白浜駅で)

 盆休みを古里や観光地で過ごそうとする人たちの帰省ラッシュで、和歌山県紀南地方の各交通機関は11日朝から混雑し始めた。高速道路では南進する県外ナンバーの車が続き、JRの駅では特急列車から降り立つ家族連れらの姿が目立った。

 白浜町の白浜駅には、大阪方面から来た「くろしお1号」が午前10時12分に到着。改札口は一時、乗客の家族連れらで混雑した。

 東京都練馬区から家族3人で白浜旅行に訪れた小学5年生の三山晴君(10)は「アドベンチャーワールドでパンダを見るのと、三段壁の洞窟へ行くのが楽しみ」と笑顔を浮かべた。

 南紀白浜空港では、羽田(東京)を出発した日本航空の定期便が午前8時45分ごろに着陸。約160人が搭乗しており、大きなかばんを持った人たちが続々と到着ロビーに出てきた。

 東京都大田区、会社員高瀬佳之さん(47)は、串本町潮岬の実家への帰省で空路を利用した。「予定しているのは墓参りくらい。あとはゆっくり13日まで過ごしたい」と話した。

 日本航空によると10日午前10時の時点で、東京発は11日と12日が各日3便とも満席で、16日の昼の便が満席。白浜発は13日の昼と夜の便と14日朝の便、15日と16日が各日3便とも満席となっている。台風7号が北上している影響を受け14、15日は欠航の可能性もあるという。

 道路も11日朝、他府県ナンバーの車が目立った。日本道路交通情報センターによると11日午前11時現在、阪和自動車道の南進は、印南町とみなべ町にまたがる島田トンネルを先頭に2.5キロ、海南市の下津インターチェンジ(IC)を先頭に2.5キロの渋滞となった。

 西日本高速道路の渋滞予測(8日時点)では、阪和道の紀南方面行きは12日と13日の午前9時~正午に印南IC―みなべIC間で5キロとなっている。一方、大阪方面行きは、13日と14日の午後4時~9時が南紀田辺IC―印南IC間で10キロとなっている。

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