「酒屋のかき氷」大人にも子どもにも人気の逸品 氷やシロップにこだわり、福井県鯖江市の久保田酒店

自家製のイチゴシロップをかけたかき氷を手にする久保田桐子さん=福井県鯖江市旭町1丁目の久保田酒店

 暑い夏は酒屋で涼を-。福井県鯖江市旭町1丁目の久保田酒店は、夏季限定で自家製のかき氷を提供している。お酒に親しまない人たちにも気軽に来店してもらおうと、5年前から販売。地場産フルーツのシロップも好評で、地域の子どもたちにも人気の逸品だ。

 考案したのは、店主久保田裕之さんの妻桐子さん。料理が好きで、調理師免許やフードコーディネーターの資格も持つ。かき氷の提供は「お父さんの付き添いで退屈そうな子どもやお母さんに喜んでほしい」との思いから。店舗改装で、お酒の試飲などができるカウンターキッチンを設けたのを機に販売を始めた。

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 シロップは県産の果物などを使い一から手作り。今季は、ともに鯖江産のイチゴとブルーベリー、三国産のメロン、河野梅の4種類。日本酒用の氷温貯蔵庫で冷やした氷は温度が低くなり過ぎず、頭が痛くなりにくいという。手動のかき氷機でふんわりと仕上げる。しゃらしゃらと氷を削る音も涼しげだ。

 お客の要望を受けて始めた、日本酒とのセットも好評。一緒に飲んだり回し掛けたりして楽しめるという。桐子さんは「大人も子どもも、にこにこして涼んでくれるのがうれしい。バスを待つ高校生なども気軽に来てもらえるようになれば」と話していた。

 価格は500円。日本酒を添える場合は別途200円ほど。日曜定休。

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