タイヤで鍛えた体と心 アマ六車日那乃が2位発進

ツアー自己ベストの「66」で2位発進(撮影/高藪望)

◇国内女子◇NEC軽井沢72ゴルフトーナメント 初日(11日)◇軽井沢72G 北コース(長野)◇6702yd(パー72)◇晴れ(観衆3912人)

昨年11月、六車日那乃(むぐるま・ひなの)は3度目の挑戦の最終プロテストで、合格ラインに1打及ばなかった。

不合格後の冬、師事している辻村明志(つじむら・はるゆき)コーチの合宿に参加し、姉弟子の上田桃子らからアドバイスをもらった。「不安に感じる場面が多くて消極的になっていた。それがプレーや私生活に出てしまっていたので、もうちょっと自分の芯を持ちたかった」

タイヤトレーニングで心技体を鍛えた(撮影/高藪望)

身体と心を鍛えるべく、プロテストの1週間後から“タイヤトレーニング”を始めた。辻村コーチに「まず身体を強くして、そこから自信をつけていこう」と言われ、練習メニューに組み込んだ。ミニバン用のタイヤに5キロの重りを加えたものを、2時間ほど押し続ける。「パワーもついてきて、球質も前より良くなってきた」と効果を実感している。

残り36ホールも自分を貫く(撮影/高藪望)

今季6度目のツアー出場となったこの日、前半の5番から3連続バーディを奪うと、16番(パー5)では80ydの3打目を58度のウェッジで直接沈めてショットインイーグル。1イーグル4バーディ、ノーボギーの「66」は、ツアー通算27戦目で自己ベスト。首位と2打差の2位につけた。

2019年「富士通レディース」の古江彩佳以来、史上8人目のアマチュア優勝となれば、即プロ転向できるが「まだ初日なので、2日目、3日目と自分のプレーができればそれもありえるんじゃないかなと思う」。残る36ホールも果敢に立ち向かう。(長野県軽井沢町/内山孝志朗)

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