日本のハリー・ウィンストン強盗犯の元ウェストハム選手、博物館から盗んだ花瓶を売ろうとして再逮捕

かつてウェストハム・ユナイテッドやブレントフォードに所属していたケイン・ライトという元選手が、スイスの博物館から盗まれたアンティーク花瓶の販売に関与した疑いにより逮捕されたようだ。

『The SUN』によれば、ケイン・ライトは今回警察のおとり捜査によって共犯者のレズリー・エンクワ、デイヴィッド・ラミングとともに逮捕されたとのこと。

その商品は明王朝の永楽帝の時代に作られた花瓶で、2019年6月にスイスのジュネーヴにある極東芸術博物館から盗まれたものだという。保険会社によってその価値は196万ポンド(およそ3.6億円)と評価されていた。

この犯人グループはこの花瓶を100万ポンド(およそ1.8億円)で販売しようとしており、警察はおとり捜査の末に45万ポンドで花瓶を購入する約束を取り付け、待ち合わせ場所として指定されたマリオット・ホテルで逮捕したそう。

なお、ケイン・ライトはこの事件に関して「エンクワ氏から協力を頼まれただけで、窃盗には関与していない」と証言しているとのこと。

ケイン・ライトはウェストハムとブレントフォードの下部組織で育った選手で、イングランドを離れてからはアメリカでもプレーしたという。2017年には5人制サッカーでレッドブルの大会に出場し、ネイマールの前でプレーしたとされる。

また2019年には6人制サッカー「ソッカ」のワールドカップでイングランド代表のメンバーとなっており、ベスト16進出に貢献していた選手だ。

ただその一方で犯罪行為に手を染めていたとされており、2015年11月には日本の東京にある高級宝石店ハリー・ウィンストンで発生した強盗事件に関与したとして告訴されている。

ケイン・ライトと共犯者二人はハリー・ウィンストンで40点以上の高級ネックレスや時計など75万ポンド(およそ1.4億円)相当を強奪し、警備員の一人を暴行して逃亡。事件の二日後に日本を出国しており、まだ逮捕されていない。

その後はイギリスに住んでいたとされるが、日本と同国の間には犯罪人引渡し条約は結ばれていない。

日本からは2018年4月からイギリスに強盗と窃盗容疑で身柄引き渡し要請を行っており、昨年12月に身柄が拘束されたと伝えられている。

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そして今回新たな事件によって容疑が加わったとのことで、今後の動きが注目されている。

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