さあ古里へ 帰省ラッシュ本格化 岡山県内 コロナ前の光景戻りつつ

帰省客らで混雑するJR岡山駅の新幹線下りホーム=11日午前9時1分

 新型コロナウイルス感染症の5類移行後初めてのお盆休みを迎えた11日、帰省ラッシュが本格化し、岡山県内の主要駅や空港などは古里や行楽地に向かう家族連れらで終日混み合った。マスクを外している人も目立ち、コロナ禍前の光景が戻りつつある。

 JR岡山駅の新幹線下りホームは、朝からスーツケースを引く利用客でごった返した。岡山市内の祖母宅に家族で向かっていた神戸市・神戸大付属中等教育学校1年男子(13)は「コロナ禍で長い間会えなかったおばあちゃんや、いとこが集まるので楽しみ。岡山城や後楽園も観光したい」と笑顔だった。

 JR西日本中国統括本部によると、同駅に到着した新幹線下りの自由席乗車率は、東京発博多行きのぞみ33号(岡山着午後3時47分)が120%、在来線は高知行きの特急南風13号(岡山発午後2時5分)が200%。同本部は「新幹線、在来線ともに指定席予約が増え、鉄道利用はコロナ禍前の水準まで迫る勢い」としている。

 高速道路は、山陽自動車道下り線の山陽インターチェンジ付近で最大約7キロ、岡山ジャンクション付近で同約6.5キロの渋滞が発生。同下り線吉備サービスエリア(SA、岡山市)では正午前から県外ナンバーの車が次々と立ち寄り、駐車場の6~8割を埋めていた。

 岡山桃太郎空港では、東京からの計10便がほぼ満席で到着。利用客は昨年より増え、コロナ禍前と同水準になった。国際線の台北便もほぼ満席で飛び立った。

 交通各社によると、Uターンのピークは13~16日に分散する見込み。

© 株式会社山陽新聞社