【編集長コラム】8.12幕開け 金沢ポート “地域密着新時代” 宣言

先週の8月6日、ホームマッチ開幕のひと足先に、アウェーで初戦を迎えました。

ビクトリーマッチでの劇的な勝利でした。まるで、“ヒーロー見参”したような。

写真:固い握手を交わす松平健太キャプテンと西東輝監督/撮影:ラリーズ編集部

西東輝監督は早すぎる涙をこぼし、松平健太キャプテンはチーム力の手応えを語り、五十嵐選手は4時間ほどかけて金沢駅に着いても「まだアドレナリンが出てます」と笑った、その試合。

翌朝、北國新聞の一面に掲載され、明らかに石川県内が応援ムードに変わった、その試合。

試合後のお客さんのキラキラした表情を会場で見ながら、私はこう思っていました。

「ホームマッチは、この表情を作るためにあるんだ」と。

写真:静岡ジェードのホームマッチ、試合後に選手と触れ合う来場者/撮影:ラリーズ編集部

ご来場のみなさまへのご挨拶に変えて

本日はご来場、ありがとうございます。

卓球Tリーグに参入した、男子プロチームの金沢ポートです。
その経営に携わっている槌谷(つちたに)という人間が書いています。

卓球専門メディアラリーズの編集長もやっていますが、正直なところ、金沢ポートのTリーグ参入が決まってからここまで約9ヶ月間、ほぼ金沢ポートの仕事しかしていません。

週のほぼ半分は、テルメ金沢に泊まって(金沢ポートの拠点・清水スポーツに近い)、チーム立ち上げに伴う事業のほぼすべてを、社長兼監督・西東輝はじめスタッフと一緒にやってきました。

簡単に言えば、チーム組成、パートナー営業、広報、デザイン、演出、リーグ対応、全然簡単に言えません。一瞬の9ヶ月でした。

写真:金沢駅前でチラシ配りをする松平健太(金沢ポート)/撮影:ラリーズ編集部

もっとTリーグはできるはずだ

金沢ポートに、誰ひとりプロチームを立ち上げた経験を持つものはいません。運営をした者も。
参入したのも「Tリーグ、もっとできるだろう、何が足りないんだ」という、怒りにも似た情熱があっただけです。

その仮説の一つが「真の地域密着チーム」でした。石川ゆかりの選手を中心に構成した金沢ポートは、年間9試合のホームマッチすべてを石川県内で開催します。

今日、この記念すべきホーム開幕戦に、金沢市総合体育館に来てくれた、あなたの体験と表情を思いながら準備してきました。

写真:ホームマッチ会場設営の一場面/撮影:ラリーズ編集部

いつかこの地に“あって良かった”と言われるために

多くを語らず、でも心のこもった知恵と力を貸してくれた、この石川の地のすべてのみなさんに心から感謝しています。メディアとして取材するとき、多くの選手が「感謝しかありません」と言うたびに、もっと他の感情もあるだろうとひねくれていましたが、いまはよくわかります。

チームのトップパートナー、ダイワ通信をはじめ出会った多くのみなさまが、未熟な私たちの背中を押してくれるたび、いつかこの地に“あって良かった”と言ってもらえるチームになろうと思いました。

今日が出発です。

至らないところもあると思いますが、年間9試合あるので必ず次に活かします。
金沢ポートは、この地で、長く続いていくものだからです。

写真:金沢ポート講習会の様子/撮影:ラリーズ編集部

ただ、石川ゆかりの選手であることは、共感してもらう一つの要素に過ぎません。
大事なことは、スタッフも含めて、ファンのみなさんと一緒にこの地で学び、つらいことも一緒に分かち合い、この地で一緒に成長していくという覚悟が、地域密着を志す必須条件なのだと、思い至りました。

さて、もう明日なのでごく簡単に、私たちスタッフのこだわりを簡単に紹介をします。

試合はもう、監督と選手たちが最高のプレーをしてくれますので。

写真:田中佑汰(金沢ポート)/撮影:ラリーズ編集部

アリーナグルメ

チームスタッフ自身が食べ歩き、交渉して実現したおすすめ4店舗が、会場にブース出店しています。ぜひ美味しいグルメと一緒に観戦をお楽しみください。

お酒飲みながら応援できる

今回、ブースにて生ビールも販売します。観客席で、お酒を飲みながら観戦・応援できます。

ちなみに、松平健太選手も、山本勝也選手も、趣味のひとつが野球観戦です。
「ビール飲みながらスタジアムで観戦するのが楽しい」と声を揃える二人も、飲みながら金沢ポートを応援してもらえる今回のホームマッチ環境を喜んでいます。

チームオリジナルグッズが買える

金沢ポートでは、今回多くのオリジナルグッズを作りました。オリジナルTシャツや、キャップ、応援メガホンなど。おかげさまで大人気の金沢ポートユニフォームも、サイズがほとんど残ってなくて申し訳ないのですが、Tリーグのブースで購入できます。

写真:金沢ポートの応援メガホン/撮影:ラリーズ編集部

それでは明日、みなさんと最高の笑顔になれますように。

写真:会場設営中の様子/撮影:ラリーズ編集部

文:槌谷昭人(ラリーズ編集長)

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