次男捜査に特別検察官 バイデン氏、再選影響も

バイデン米大統領の次男ハンター氏=2022年4月、ホワイトハウス(ロイター=共同)

 【ワシントン共同】ガーランド米司法長官は11日、バイデン大統領(80)の次男ハンター氏(53)の疑惑捜査のため、ワイス特別検察官を任命すると発表した。外国との不透明なビジネス取引が指摘されており、政権から独立した特別検察官の捜査で中立性を示す狙い。捜査が進展すれば、バイデン氏が再選を目指す2024年大統領選に影響する可能性がある。

 バイデン氏も事務所などで機密文書が見つかり別の特別検察官が捜査中。トランプ前大統領は既に議会襲撃事件などで起訴されており、新旧大統領自身や家族を特別検察官が相次いで捜査する異例の事態となっている。

 ハンター氏は弁護士で、バイデン氏の影響力を利用してウクライナや中国の企業から多額の報酬を受け取った疑惑が持たれている。東部デラウェア州の連邦検事であるワイス氏が税金未納や銃所持を巡る容疑で訴追したものの、司法取引が進められ、野党共和党が「司法省が手心を加えた」と批判していた。

 ガーランド氏によると、ワイス氏から8日に特別検察官として捜査を続ける必要があると要請があり、事件を取り巻く「特殊な状況」を踏まえて任命を決めた。

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