「銀河鉄道999」など松本零士さんの作品、西陣織で再現「糸が万華鏡のよう」 兵庫・丹波の森公苑

美術織物「メーテル古都の休日」などが並ぶ会場=丹波の森公苑

 2月に他界した漫画界の巨匠を追悼する「西陣美術織 松本零士さん『ありがとう!』展」が11日、丹波の森公苑(兵庫県丹波市柏原町柏原)で開幕した。名作「銀河鉄道999」などを題材にした繊細な美術織物9点を出品。ほかにも、葛飾北斎や伊藤若冲(じゃくちゅう)らの名画を基にした約50点が並ぶ。

 京都市の西陣織国際美術館が主催。西陣織の職人たちが、15色の色糸や金糸・銀糸で、松本さんの絵を緻密に再現した。

 ひときわ目を引くのは、巨大な掛け軸「メーテル古都の休日」(縦2.4メートル、横1.4メートル)。「999」のヒロイン、メーテルの背後に清水寺や東寺・五重塔など京名所をあしらった。

 丹波市山南町から訪れた主婦(76)は「細部をルーペで見せてもらったが、糸が万華鏡みたいにきれい」と驚き顔。スタッフは「海外にもファンが多い松本作品を通して、世界へ西陣織の匠(たくみ)の技をPRしたい」と話していた。

 15日まで(14日休み)。入場無料。同公苑TEL0795.72.2127 (堀井正純)

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