蒸気抑制へ注水作業開始 北海道・蘭越、井戸を冷却

地熱資源の調査掘削中に蒸気が噴出した現場に立つ櫓(やぐら)=11日、北海道蘭越町(三井石油開発提供)

 北海道蘭越町で地熱資源の調査掘削中に蒸気が噴出した問題で、調査主体の三井石油開発(東京)は12日、蒸気を抑制するため、掘削した井戸の中に注水して冷却する作業を午前10時ごろに開始したと発表した。

 同社によると、7日から蒸気抑制に向けた準備を進め、当初は10日に注水を始める予定だったが、霧の影響などで遅れていた。今後は坑内の温度を下げて蒸気の勢いを抑えた後、砂利やセメントを投入し井戸を埋め戻す計画という。

 噴出は6月29日午前に発生。これまでに現場関係者や周辺を訪れた人など計19人が体調不良を訴えた。

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