鳥取・米子で噂の町中華!「山陰ちゃんぽん」の味わいが優しくて感涙レベルだった

旅人へひとこと

鳥取県を旅する方におすすめしたい名物「山陰ちゃんぽん」について紹介している記事です。

「山陰ちゃんぽん」なるジャンルの存在

ちゃんぽん

と聞いたとき、多くの人は「長崎ちゃんぽん」を思い浮かべるのではないでしょうか。ところが、筆者が住むここ鳥取には「山陰ちゃんぽん」という食べ物があり、地域に根付いているのです。県内には「山陰ちゃんぽん」が食べられる有名店がいくつかありますが、今回取り上げる米子市の『八仙閣』は食ツウの間で知らない人がいないメジャー店。「山陰ちゃんぽん」も看板メニューの一つ、ということで行ってみました。ちなみに食ツウではない筆者は初訪問でした。

『八仙閣』。行ったことはなかったものの超有名店なので名前は知っていました。実際に行ってみて想像よりモダンなお店だという印象を持ちました(もっと古い感じをイメージしてました)。席はご覧の通りでそんなに広くはないので、お昼の時間帯は待ち人がたくさんいます。混雑する前に入店したいところですね。

正体はいわゆる五目あんかけラーメン

メニュー ならぬ 目に言う を見ると、「山陰ちゃんぽん」が一番右にあるのがわかります。これはイチオシの位置ですね。他にも「中華そば」、「担々麺」、「タンメン」、「焼きめし」などがあり、片っ端から試してみたくなります。今回は迷うことなく「山陰ちゃんぽん」をオーダーしました。期待しながら待つこと10分くらいでしょうか。ついに「山陰ちゃんぽん」がやって来ました。

どうですか、この見た目。

いわゆる「ちゃんぽん」のイメージ(エビなどの海鮮、キャベツ、ニンジンなどの具材で白濁スープ)とはだいぶ異なるものが届きます。そう、これって五目あんかけラーメンですよね。実は長崎生まれのちゃんぽんは、色々な地域に伝播するなかでローカライズが施され、今や全国各地に様々なタイプのご当地ちゃんぽんがあるとのこと。五目あんかけラーメンに似たちゃんぽんでは他に、兵庫県尼崎市の「尼崎あんかけちゃんぽん」があります。夏休みの自由研究にできそうなくらい、ちゃんぽんの広がりは奥が深いものがありそうです。

実食してその味わいの優しさに感動

というわけで、熱々の「山陰ちゃんぽん」を実食。

…や、優しい味!!

白菜、玉ねぎ、きくらげ、豚肉、卵と具材はシンプル。胡椒は効きつつも尖りのない、とにかく優しい味わいが印象的です。ほのかに酸味もあってまとまりが感じられます。麺は細めで縮れたものですね。

メニューに「酢」「黒こしょう」とあったので終盤は味変も試してみました。お酢を一回しするともはや球体?ってレベルに味が丸くなります。胡椒を入れるとアタックが強くなり、味変の醍醐味が感じられます。

化学調味料は一切不使用とのことで、スープを飲み干しても全く罪悪感を覚えません。これはもう体験してもらうしかないですね。体にいい感じがするんですよ。ちなみに、あんかけらしく最後までずっと熱いので猫舌の方はご注意ください。夏に汗をかきながら食べるのもいいし、寒い季節も最高でしょう。「山陰ちゃんぽん」、ぜひ名前だけでも覚えて帰ってくださいね。

全国各地のご当地ちゃんぽんを食べる悦び

長崎から始まり、全国各地に広がっていったちゃんぽん。九州各地でも様々なバリエーションがあるようで、その微妙な違いを楽しむファンがたくさんいるそう。炭鉱労働者が多い町では揚げ物が入るなどカロリー増しが図られていたりするのだとか。

「山陰ちゃんぽん」は本州系。本州系のちゃんぽんの一番の特徴こそ、このあんかけ。「へ~、これもちゃんぽんなんだ」とご当地ちゃんぽんを食べることで、きっとあなたの食世界は広がるに違いありません。

ご当地ラーメンを進化させた「牛骨麻婆」

食ツウの知人に『八仙閣』のおすすめメニューを聞いたところ、もちろんイチオシは「山陰ちゃんぽん」ながら、「何を注文しても美味しいから選べない」という返事でした。

ただ、夜メニュー限定の「牛骨麻婆」は『八仙閣』ならではの個性派メニューということで特に人気のようです。ご当地ラーメンの牛骨ラーメンを麻婆豆腐にしてしまうという発想がまずすごい。鳥取県産の牛スネ肉と濃厚牛骨スープで作った麻婆豆腐が鉄鍋で提供されます。ぜひ試してみてください。

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山陰中華 八仙閣

〒683-0805 鳥取県米子市西福原7丁目12−27

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*この記事は2023年7月時点の情報を基に作成しています。

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ライター:矢野竜広

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