エンケティア&サカ弾のアーセナルが開幕白星発進! 冨安健洋は左SBで途中出場【プレミアリーグ】

[写真:Getty Images]

2023-24シーズンのプレミアリーグ開幕節、アーセナルvsノッティンガム・フォレストが12日にエミレーツ・スタジアムで行われ、ホームのアーセナルが2-1で勝利した。なお、アーセナルのDF冨安健洋は50分から途中出場した。

昨シーズンはマンチェスター・シティと熾烈なタイトル争いを繰り広げたが、悲願達成を逃したアーセナル。20シーズンぶりのリーグタイトルへ本気度を示す今夏は巨額の資金を投下し、手薄なポジションにピンポイント補強を敢行。先週末のコミュニティ・シールドではPK戦の末に王者シティを撃破し、幸先よくリーグ開幕を迎えた。

フォレストをホームで迎え撃った開幕戦ではコミュニティ・シールドから先発1人を変更。ガブリエウをベンチに起き、エンケティアを最前線で起用。トーマスが右サイドバック、ホワイトがセンターバックと立ち位置を変えた。さらに、ライスとハヴァーツ、ティンバーの新戦力3人が揃ってスタメンデビューを飾った。

スタジアム入場時のチケットシステムの不具合の影響で30分遅れでのキックオフとなったエミレーツでの開幕戦。思わぬ形で開幕ム―ドに水をさされたものの、立ち上がりからボールの主導権を握って押し込むホームチーム。

しかし、いきなりの古巣対戦となったGKターナーを脅かす場面を作り出すまでには至らず。すると、11分にはルーズボールの競り合いの流れからブレナン・ジョンソンに背後への完璧な抜け出しを許す。だが、ここはウェールズ代表FWのシュートミスに救われた。

ここから気を引き締め直したホームチームは、引き続きボールを握りながらもよりリスク管理を徹底。右サイドを起点に相手陣内でハーフコートゲームを展開し、細かい揺さぶりで攻撃の糸口を見いだそうとする。

なかなか攻め切れない焦れる状況が続いたが、前半半ばにゴールをこじ開ける。26分、ボックス手前左でボールを持ったマルティネッリが左に流れてDF2枚を引き付けて反転からのヒールパスをボックス内のエンケティアに通す。負傷離脱中のガブリエウ・ジェズスの代役を担う生え抜きFWは短い中への持ち出しから鋭い右足の振り抜きで元同僚GKの牙城を破った。

良い時間帯に先制に成功したアルテタのチームは畳みかける。32分、右サイドでの高い位置でのサリバの潰しからボックス手前右でボールを受けたサカが短く中に切り込んで左足を一閃。完璧な軌道を描いたミドルシュートがゴール左隅を射抜いた。

守備的に入りながらも前半に2点のビハインドを負う厳しい展開となったフォレストは、やや全体の重心を上げて相手ゴールへ向かうシーンを作り出す。その中でダニーロとギブス=ホワイトの2シャドーが局面を打開仕掛けるが、決定的なシーンには繋がらず。

以降は遅攻に加えて、カウンターで3点目に迫る場面を創出するなど最後までアウェイチームを圧倒し続けたホームチームは、2-0というスコア以上の力の差を見せつける前半45分間となった。

しかし、後半立ち上がりにアーセナルにアクシデント発生。前半終盤の接触プレーで足を痛めていたティンバーが後半立ち上がりの接触プレーの際に再負傷。上々のデビュー戦となっていたが、そのままドレッシングルームに下がって冨安が左サイドバックに投入された。その冨安は投入直後にすかさずシュートを放ってポジション奪取への気概を示す。

後半はフォレストがよりアグレッシブな入りを見せたものの、時間の経過とともにアーセナルが完全に試合をコントロール。80%近いボール保持率でボールを持たせず、相手が望むオープンな展開に持ち込ませず。ただ、点差もあってかそこまで攻撃でリスクをかけず、なかなか試合を決める3点目を奪えない。

やや膠着状態が目立つ中、70分過ぎには互いに選手交代で流れに変化を加えていく。殊勲のエンケティアに代えてトロサールを投入したアーセナルは、76分にハヴァーツの丁寧な落としからボックス手前のライスが鋭いグラウンダーのミドルシュート。だが、枠の右下隅を捉えたシュートはGKターナーの好守に阻まれる。

すると、ここまで粘り強く2点差を維持して勝ち点の可能性を残してきたフォレストがワンチャンスを生かして1点を返す。82分、途中投入で新天地デビューを飾ったエランガが相手CKを撥ね返してのロングカウンターの流れから左サイドをドリブルで一気に突破。そのままボックスに持ち込んでグラウンダーで折り返すと、同じ途中出場のアウォニイが右足ワンタッチで流し込む。

この失点で相手を勢いづかせてしまったアーセナルは、マルティネッリを下げてガブリエウを投入。ハヴァーツを最前線、トーマスを中盤、ホワイトを右サイドバックに回して逃げ切り態勢に。対するフォレストは後ろの枚数を削ってターゲットマンのウッドを投入し、力業を意識した戦い方にシフト。

その後、7分が加えられた後半アディショナルタイムの最後の攻防ではアーセナルが冷静に時計を進めて、このまま2-1でクローズ。試合終盤はややバタついたものの、きっちりホームで勝ち切って新シーズン開幕を白星で飾った。

© 株式会社シーソーゲーム