東・南部境界でウクライナ軍前進 米研究所が分析「戦術的に重要」

10日、ウクライナ・ザポロジエ州オリヒウで、ロシア軍の攻撃で破壊された住宅(ロイター=共同)

 【キーウ共同】米シンクタンク、戦争研究所は12日、ロシア軍に対し反転攻勢を続けるウクライナ軍が南部ザポロジエ州と東部ドネツク州の境界付近で戦術的に重要な前進を果たしたとの分析を明らかにした。またウクライナ軍参謀本部は同日、ザポロジエ州ロボティネ付近で前進し、陣地を固めていると発表した。

 ウクライナ軍は反転攻勢でロシア支配地域の東西分断を目指している。地元メディアによるとザポロジエ州オリヒウに12日、ロシア軍の爆撃があり警察官1人が死亡、12人が負傷した。誘導弾が使われたという。オリヒウとロボティネ間は十数キロで、周辺で戦闘が続いているもよう。東部ハリコフ州クピャンスク付近では同日、ロシア軍の攻撃で高齢女性が死亡した。

 英国防省は、ロシア軍が空挺部隊を南部ヘルソン州からオリヒウ周辺に再配置したとみられると分析した。ドニエプル川東岸のロシア軍の防衛力が弱まるだろうとした。

 ロシア国防省は12日、ロシア西部ベルゴロド州のシェベキノに飛来したウクライナの無人機1機を防空システムで迎撃したと発表した。

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