台湾副総統、米国に立ち寄り 友好関係を強調、中国は反発

12日、米ニューヨークのホテル前で支持者に歓迎され、手を振る台湾の頼清徳副総統(共同)

 【ニューヨーク、北京共同】来年1月に行われる台湾総統選の与党、民主進歩党(民進党)の候補、頼清徳副総統が12日、南米訪問の経由地、米ニューヨークに到着した。13日までの滞在中、米国との友好関係をアピールしたい考え。中国外務省報道官は13日「強烈な不満と強烈な非難を表明する」との談話を発表、強く反発した。

 米台は頼氏の滞在中の予定について詳細を明らかにしていない。米国が対中関係の安定化を図る中、中国を過度に刺激したくないとの思惑もありそうだ。台湾紙、自由時報は、頼氏が在米台湾人との会合に出席するほか、米議会関係者と面会するとの見通しを伝えた。

 頼氏は、南米で唯一台湾と外交関係があるパラグアイを訪問するためニューヨークを経由。復路では16~17日にサンフランシスコに滞在する。

 パラグアイではペニャ元財務相の大統領就任式に出席するほか、各国の首脳と積極的に交流したいとの意向を示している。

12日、米ニューヨークのホテルに到着した台湾の頼清徳副総統(中央)(ロイター=共同)

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