【MLB】エンゼルス、アストロズに完敗で2連敗 大谷は4打数1安打も8試合アーチなし

写真:8試合アーチなしに終わったエンゼルス・大谷

プレーオフ進出のために負けられない日々が続くエンゼルスだったが、アストロズの前に惨敗を喫した。先発のアンダーソンが4回に4点を失うと、その後もずるずると失点を重ね11失点。打線もアストロズ先発・フランスの前に7回までわずか2点に抑え込まれた。大谷翔平は4打数1安打も8試合ホームランなし。8月に入ってからは本塁打1本と、足踏みが続いている。

試合はエンゼルスがタイラー・アンダーソン、アストロズがJ.P.フランスの両先発で始まった。

フランスは今季ここまで8勝をマークしている28歳のオールドルーキー。目立った豪速球はないものの、大きく縦に落ちるカーブなど多彩な変化球を投げ分け相手打者に狙い球を絞らせない。初回からランナーを出すものの無失点にしのぎ、上々の立ち上がりを見せた。

一方アンダーソンは今季加入したベテラン左腕。昨季はドジャースで15勝を挙げたが、今季は昨季ほどの活躍を見せられていない。こちらも初回はランナーこそ出したものの併殺で凌ぎ、無失点の立ち上がりとなった。

試合が動いたのは4回裏。先頭のアルトゥーべが四球で出塁すると、ブレグマン、アルバレスが連打でアストロズが1点を先制。さらには5番のタッカーがライトスタンドに22号のスリーランホームランを放ち畳みかけ、この回4点を奪った。

対するエンゼルスも5回表にグリチックのタイムリーヒットで3点差に迫る。しかし、アストロズは裏の攻撃で二死満塁のチャンスを作ると、ふたたびタッカーがタイムリーヒットを放ち5点目を追加。アンダーソンをノックアウトする。アストロズはこの後も2番手・ループを攻め立て、この回3点を追加。試合を決定づけた。

結局終わってみれば11−3とエンゼルスはいいところなし。連敗を止め、敵地・ミニッツメイドパークに乗り込んでの3連戦だったが再び2連敗。これで8月に入ってからは2勝9敗となってしまった。

ここまで連敗が嵩んでいる要因には投手陣の不調が大きい。データサイト「Fangraphs」によれば8月に入ってから昨日までのエンゼルス投手陣はチーム防御率が6.14で30球団中29位。控えレベルの選手と比較して増やした勝利数を示す「WAR」に至っては-0.2で30球団中最下位だ。現状のエンゼルス投手陣は、8月に限ってみればマイナーなどから容易に確保できる控え選手以下の貢献しか残せていないことを示している。開幕前から決して優秀という評価を受けていたわけではないが、流石にここまで落ち込むのは想定外だろう。

エンゼルスは現在同地区上位のアストロズとレンジャーズとの6連戦中。ともに8月に入ってからは絶好調を維持しているだけに苦戦が予想されていたとはいえ、ここまでの大敗を喫するのはチームの士気にも大きく影響しそうだ。

エンゼルスは明日、前回7回12奪三振の好投を見せたシルセスが登板。好調の若手が絶望的な状況を打開する嚆矢になることを期待するしかない。

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