【マレーシア】中国外相がペナン州訪問、首相と会談[政治]

会談する王共産党政治局員兼外相(右)とアンワル首相=11日、ペナン州(アンワル氏の公式フェイスブックより)

中国の王毅(おう・き)共産党政治局員兼外相は11日、マレーシアのペナン州を訪問し、同国のアンワル・イブラヒム首相と会談した。

アンワル氏が自身のフェイスブックで明らかにしたところによると、両者は会談で2国間の貿易や投資について話し合った。アンワル氏は、両国が関係を「包括的戦略パートナーシップ」に格上げしてから今年で10周年を迎え、来年には外交関係樹立50周年を迎えることに言及。引き続き2国間関係を強化していきたい考えを示した。

会談には、マレーシア側からザンブリー・アブドル・カディル外相、ティオン・キンシン観光・芸術・文化相、アンソニー・ローク運輸相、チャン・リーカン科学・技術相、ペナン州のチョー・コンヨー州首相が同席した。

中国とマレーシアの2022年の貿易総額は前年比15.6%増の1,106億2,000万米ドル(約16兆265億円)。マレーシアの中国への輸出額は9.4%増の478億4,000万米ドル、中国からの輸入額は20.7%増の627億8,000万米ドルだった。09年以降、中国はマレーシアにとって最大の貿易相手国となっている。また、22年の中国からマレーシアへの海外直接投資(FDI)は125億米ドルに上った。

王氏は、東南アジア3カ国歴訪の一環として、11~12日にマレーシアを訪問。王氏が外相としてマレーシアを訪れるのは6回目となった。今回は、10~13日にシンガポール、マレーシア、カンボジアを訪問した。

中国外務省の報道官は、王氏の歴訪に先立ち、東南アジア各国は習近平(しゅう・きんぺい)国家主席の提唱から今年で10年の節目を迎える中国の巨大経済圏構想「一帯一路」を推進するための重要なパートナーだと強調。3カ国と共に「経済を回復させ、平和と安定を維持したい」と表明していた。

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