あの名門ソショーも破産へ。有名なのに「経営破綻したサッカークラブ」10選

フランス・リーグアンで長く存在感を発揮していたクラブの一つであるソショーが、現在経営難のため破産の危機に直面している。

今回は、これまで経営破綻を経験した有名サッカークラブを紹介していこう。

パルマ

90年代に力をつけ、2000年代に8つのメジャータイトルを獲得したパルマ。そのクラブ名とリンクしたパルマラット社の支援によりその力を高め、中田英寿など多くのスターを獲得した。

しかし1億500万ユーロ(およそ165億円)の負債を抱えたことでクラブは2015年に破産を余儀なくされ、セリエDから再出発することに。トロフィーの売却を余儀なくされるなど苦難の時代を過ごしたが、2018年にはセリエAまで昇格している。

グラスゴー・レンジャーズ

スティーヴン・ジェラードの下で1試合も負けることなく2021-22シーズンのスコットランド・プレミアシップを優勝したグラスゴー・レンジャーズ。しかしこのチームも2000年代後半は苦しい時代を過ごした。

欧州でも活躍を求めて多くの選手を獲得し、2009年までに3000万ポンド(およそ43.1億円)の負債を抱えていた。さらに経営状態が悪化したため資産の売却を進めたものの追いつかず、クラブは4部までの降格処分を受けている。

ウィガン・アスレティック

近年大きな問題になった新型コロナウイルスのパンデミックで打撃を受けたのがウィガン・アスレティックである。2019-20シーズンには2部を戦っていたが、2020年に経営に行き詰まって破産を申請した。

それから再建に向けてバーレーンの富豪などが経営に参加しているが、今年もすでに選手への賃金が支払えていない状況になっており、チームも3部へと降格してしまっている状況だ。

ポーツマス

2003年にイングランド・プレミアリーグへと昇格したポーツマス。川口能活が所属したことでも知られるチームだ。ヌワンコ・カヌやピーター・クラウチ、ニコ・クラニチャル、ラス・ディアラなどスターを獲得し、FAカップ優勝やUEFAカップ出場など実績を作った。

ただその後クラブは財政難に陥り、2009年には給与未払い問題が発覚。1億3500万ポンド(およそ193.9億円)の負債を抱えて清算寸前になったが、ファンの団体が買収してクラブの存続に奔走し、なんとか3部からの再出発にこぎつけた。ただ今もクラブは下部リーグをさまよう存在となっている。

リーズ・ユナイテッド

90年代にはタイトルを争うクラブの一つだったリーズ。テリー・ヴェナブルズ監督の下で「ヤング・リーズ」と呼ばれた若手中心のチームを構築し、2001年にはチャンピオンズリーグ準決勝まで進出した。

しかしそれらの栄光を保つためにムリな支出を繰り返し、チャンピオンズリーグ出場権を逃したことをきっかけに借金を重ねていく。そして2007年に経営破綻し、3部リーグへの再出発を余儀なくされている。

フィオレンティーナ

破綻したクラブの代表的な例としてあげられるフィオレンティーナ。2001年にはコッパ・イタリアを制覇するなど素晴らしいパフォーマンスを見せていたが、財政的にはボロボロで多くの借金を重ねていた。

そして2002年に親会社が破綻し、4部への降格処分が確定。クラブは一旦消滅するが、地元の融資によってフロレンティア・ヴィオラという後継クラブが設立され、次年度にはフィオレンティーナの商標権を獲得。それから急速に復活を遂げた。

アンジ・マハチカラ

2011年にオリガルヒのスレイマン・ケリモフによって買収されたアンジ・マハチカラ。サミュエル・エトーやロベルト・カルロスなどスター選手を買い漁り急成長を遂げたが、2012-13シーズンにチャンピオンズリーグ出場権を逃してしまう。

そこでチームは年間予算の削減に動き、多くの選手が投げ売りされた。そして3勝しかできずに降格し、それ以降は低迷。2019年にはプロクラブとしてのライセンスを取得できなくなり、2022年にはクラブが解散することになった。

キエーヴォ・ヴェローナ

2000年代初頭に「ミラクル・キエーヴォ」と呼ばれる伝説的なチームを作り、セリエAで5位という好成績を残し、UEFAカップにも出場した。ただそのように注目を集める存在でありながら、同じ街のライバルであるエラス・ヴェローナほどの観客数を集められなかった。

そして2021年には未払いの税金を抱えていることが明らかになり、最終的にセリエBから追放されることになった。ただ、その後元選手のセルジョ・ペリシェが新たに後継クラブの「FCクリヴェンセ」を設立し、今季までに最下層のリーグからセリエDまで昇格している。

グルノーブル

2004年に日本企業のインデックス・ホールディングスが買収して大きな話題になったグルノーブル。2008年にはフランス・リーグアンに昇格し、松井大輔を獲得するなど野心的な動きを見せていた。

ただ、それから3年後の2011年に290万ユーロ(およそ4.6億円)の負債を抱えていることが明かされて倒産。インデックスが虚偽の財務諸表を提出していたことも明らかになり、5部への降格処分が言い渡された。ただ、クラブはそれから急速に復活を遂げ、現在は2部リーグまでカテゴリを上げている。

ル・マン

日本から松井大輔を獲得したことで知られるル・マン。トゥーリオ・デ・メロやステファン・セセニョン、ジェルヴィーニョなどの若手選手が躍動し、リーグアンでも好成績を残した。

ただ2009-10シーズンに降格した後には経営難が明らかになり、クラブ名を「ル・マンUC」から「ル・マンFC」に変更。長い法廷闘争の結果クラブは清算されることになり、2016年にアマチュアクラブとして再編された。その後継クラブは現在3部までカテゴリを上げている。

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ちなみに松井大輔が所属したクラブではロシアのトミ・トムスクも経営難のため昨年解散している。

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