メジャーの戦い「褒めたい」 古江彩佳は“乗り継ぎ”帰国→次戦カナダへ

21位で終えた古江彩佳。今季メジャーは成長を実感する舞台になった(撮影/村上航)

◇海外女子メジャー最終戦◇AIG女子オープン(全英女子) 最終日(13日)◇ウォルトンヒースGC (イングランド)◇6881yd(パー72)

アゲンストの風が吹く出だしの1番、古江彩佳のバーディパットはカップの右横で止まった。カップをオーバーしていくタッチが持ち味で、あまり好まない外し方。「少しオーバー(する勢い)で打ちたかったんですけど、(序盤は)風もアゲンストが多くて、なかなか打ち切れなかった」と振り返る。

ボギー先行からバックナインで巻き返した(撮影/村上航)

それでもパーを並べ、9番(パー3)でボギーが先行しても後半3バーディ。13番でチップインを決めると、16番(パー5)で2オン成功から3パットのパーにとどまった直後の17番(パー3)では6Iで1mに絡めて獲った。対応力を示すような「70」で通算イーブンパーにまとめ、44位から21位に順位を上げて終えた。

昨季3試合で決勝ラウンド進出を逃したメジャーで、今季は予選落ちゼロ。「まずは(5試合とも)予選通過できて、4日間できたというのが褒めたいところかな」。さらに「KPMG全米女子プロ」では最終日の優勝争いにも加わって8位、続く「全米女子オープン」でも6位に入った。「そこ(トップ10)も褒めたいところ」と米ツアー2年目の成長にうなずく。

転戦の中で課題をクリアしていきたい(撮影/村上航)

一方で満足もしていない。メジャー2戦と、昨年初優勝したディフェンディング大会を含めた欧州での3試合は36位→47位→21位と上位に絡めずに終えた。「4日間続けての落ち着いたプレーが最近できていない。1日、ダウンしちゃう日があるので、最後まで上位に行けない」。今週は最も強い風が吹いた3日目に「76」で後退した。

メジャー期間を終えて次の戦いに備える(撮影/村上航)

大好きな「ハリーポッター」シリーズに縁のある場所も多いロンドンを少しだけ楽しんだ後は、「一瞬だけ。乗り継ぎみたいな感じ」で帰国。24日から始まる「CP女子オープン」(カナダ・ショーネシーG&CC)に備え、すぐに日本をたつ。「トップ10争いをまた続けていけるように」。上位フィニッシュを増やし、4位から7位に後退した年間ポイントレースでも再浮上を狙っていく。(イングランド・サリー/亀山泰宏)

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