台風7号 近畿を縦断中 引き続き大雨による災害や暴風に厳重警戒を

 台風7号が、近畿を北上している。進行速度が自転車並みと遅いため、雨や風の影響が長く続きそうだ。すでに大雨となっている近畿や東海、線状降水帯が発生した中国地方など、西~東日本の広範囲で土砂災害、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水・氾濫、暴風などに厳重な警戒が必要となる。

大雨・暴風 厳重警戒

 きょう(火)午前5時前、和歌山県潮岬付近に上陸した台風7号は、暴風域を伴い近畿を北上している。台風に伴う発達した雨雲が長い時間かかり続け、中国、四国は午後にかけて、近畿や東海は今夜にかけて、線状降水帯が発生し、大雨災害の危険度がさらに高まるおそれがある。近畿や東海は24時間で500ミリを超える大雨となっている所があり、中国地方でも短時間で急速に雨量が増加している地域がある。土砂災害、浸水害、河川の増水や氾濫に厳重な警戒が必要だ。

 この時間は、近畿を中心に風が強まっている。きょう(月)午後も近畿、東海を中心に、突風で物が飛んできたり、何かに掴まらないとバランスを崩しそうな強風が吹くおそれがある。

 また、台風が北上するにつれて風向きが変化するので、自宅においても風の強く当たる場所が変わってくる点に注意が必要だ。いずれにせよ、不要不急の外出は控えるようにしたい。なお、西・東日本はあす16日(水)にかけて、潮位が高くなる所がある見込み。とくに近畿は、高潮に厳重な警戒が必要だ。

体調管理を

 台風の影響は雨や風だけでなく、フェーン現象による顕著な高温だ。北陸は昨夜から一晩中、気温が30℃以上の地点があり、新潟や山形で午前9時過ぎに35℃を超えた所がある。この後、最高気温は新潟の平地で38℃前後、場所によっては40℃に迫る高温となる所がある見込み。なお、太平洋側の各地も台風がもたらす湿気により、不快極まりない状態が続きそうだ。

(気象予報士・高橋和也)

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