台風7号 岡山県には夕方最接近か 北部では県内初の線状降水帯発生

被害状況や今後の対応方針を確認した岡山県の危機管理チーム会議=15日午前9時44分、県庁

 台風7号は15日未明に和歌山県に上陸、近畿や四国、岡山県内の一部を暴風域に巻き込みながら北上し、同県へは夕方ごろに最接近する見込み。県北部では朝方に局地的豪雨をもたらす線状降水帯が県内で初めて発生した。岡山地方気象台が同日夜にかけて土砂災害、河川の増水や氾濫への警戒を呼びかけている。

 気象台によると、岡山県内の線状降水帯は午前7時50分から9時ごろにかけ鏡野町、真庭市などで確認された。奈義町では午前9時48分、最大瞬間風速29.0メートルを観測、那岐山から吹き下ろす局地的な突風「広戸風」とみられる。正午現在、いずれも大きな被害は確認されていない。

 15日午前11時までの24時間雨量は、鏡野町上斎原で280.5ミリと8月の観測史上最大を更新。鏡野町147.5ミリ、新見市千屋67ミリ、美咲町61.5ミリ―など。16日正午までの24時間の予想降水量は多い所で北部180ミリ、南部100ミリ。最大風速は陸上20メートル、海上25メートル、最大瞬間風速は35メートルと予想している。

 JR東海道・山陽新幹線は岡山―名古屋で始発から最終列車まで計画運休。岡山県内の在来線では山陽線、伯備線、津山線、姫新線、赤穂線、瀬戸大橋線などの一部で運転を取りやめた。

 岡山桃太郎空港では15日正午現在、国内の東京、札幌、沖縄線計24便のうち、夕方以降の東京線4便を除き欠航が決まっている。台北線は予定通り運航する。

 岡山県は午前9時半から危機管理チーム会議を開き、被害状況や今後の対応方針を確認。根石憲司危機管理監は「市町村と連携し、厳重な警戒を続ける」とし、県民に対しては「不要不急の外出は避けていただきたい」と訴えた。

東海道・山陽新幹線岡山ー名古屋が終日運休となり、閑散とするJR岡山駅新幹線改札口=15日午前8時44分

© 株式会社山陽新聞社