MASH MUSIC主催イベント『DONERA FES.Vol.1 ~Dawn of a New era~』、下北沢SHELTERにて開催! 熱意のこもったイベントの初回にxiexie、マリースメック、Mellow Youth、DJはにゃちゃんが出演!

MASH MUSICが主催するイベント『DONERA FES.Vol.1 ~Dawn of a New era~』が、8月11日(金)下北沢SHELTERにて開催された。

USインディーを意識したサウンドと、Vo&Gt. Meariのラフで存在感のあるステージで人気を集め、FUJI ROCK FESTIVAL'22 ROOKIE A GO GO、SYNCHRONICITY'23に出演するなど、活躍の場を広げているxiexie、ドラマティックな曲展開とハイトーンボイスでエモーショナルな世界観を生み出す3ピースロックバンド、マリースメック、シティポップやファンクなど、20代のメンバーが鳴らしているとは思えないムーディーな楽曲と、圧倒的歌唱力のツインボーカルで華やかなステージを見せるMellow Youthの3組と、DJはにゃちゃんが出演。

1組目はxiexie。1曲目「alien」、「poly」と浮遊感のあるサウンドが心地良い。「xiexieです。SHELTER初めてなので、楽しんで発散していってください」と、Vo&Gt. MeariのMCから「narrow sea」。まったりとしたサウンドから段々と危うく乱れていくアウトロに、違う次元へ迷い込んでしまったような錯覚に陥る。

現実に引き戻されるように軽快な「13」へ。時折混じる足がもつれるようなギターの音に、まだ次元の焦点が合っていないような気がする。ファンキーでロックな「city」では、Meariがタンバリンを頭に被りクールなステージングを見せる。

先日の取材でバンドの裏コンセプトはSFだという話を聞いたのを思い出しながら「da da」のサイケデリックというより宇宙人がしゃべっているようなギターの音を聴いていると、「da da~♪」と歌う度に、ウルトラマンのあの怪人の顔が浮かぶ。

ラストの「what you see」では、宇宙ワープするようにあちこち次元を行き来するような浮遊感のあるサウンドで、満員の場内を魅了した。

DJはにゃちゃんによる20分間のDJタイムを挟み、2組目に登場したのはマリースメック。ファンキーなカッティングのイントロが印象的な「Fabulous Funky Fan-club」で、1曲目からドラマティックに盛り上げる。

スペーシーでダンサブルな「THINK!THINK!THINK! 」の浮遊感と軽快さが心地良い。

イントロのドラミングで沸き上がる青臭さのあるエモーショナルな「Brooklyn」と、多彩な曲で盛り上げる。「『DONERA FES. 』、頂いた熱を20倍にも30倍にもして返します」と、Vo&Gt. 矢崎のMCから、切ないインスト曲「香」、「香」につながる「残り香」、先月リリースされた「むかしむかし」と、緩急の効いたサウンドをハイトーンボイスでエモーショナルに歌い上げる。

ラスト、グルーブ感のあるベースのイントロから疾走するロックなサウンドと、シリアスに言葉をまくし立てるクールな「KK210」では、観客が拳を上げて盛り上がった。

再び転換中のはにゃちゃんによるDJタイムの後、ラストに登場したのはMellow Youth。1曲目「Odor」から、ムーディーで情熱的なサウンドと、圧倒的な歌唱力でステージの空気をガラッと変える。まったりしたシティポップ、「Vacation」の風通しの良い爽やかさが心地良い。

「楽しんでますか? 今日はいっぱい踊れるようにいっぱい曲持ってきたんで」とVo. 石森のMCから、80年代、90年代の夜の街を連想させるムーディーで甘いスローバラード「MOOD」へ。20代の青年が鳴らすアダルティーなムードに戸惑いつつ、メインボーカル石森の凛々しい歌声と、Vo&Gt&Key. 伊佐のハイトーンな歌声の歌いわけで、同じ曲の中でも全く違った印象に聴こえるのが面白い。

今日はみんなノリが最高ですね。こっから踊っていきますよ。いけますか? 」とクラップで煽り、ファンキーな「PEARL」。テクノ要素も混じったダンサブルなサウンドで踊らせる。情熱的な「Run」、ブルージーでツインボーカルがよく効いたラストの「Rouge&Memory」を終えメンバーがステージを去ると、すぐさまアンコールの声が上がる。「ブチ上げていきますけど、もう一発だけついてこれます? 」と、緩急のある「APEX」で踊らせ、終始華やかで圧倒的なステージを見せた。

3組ともMCで共通して、このイベントに出演するにあたり主催者から熱いメールをもらった、という話をしていたのが印象的だった。入場時にイベントスタッフが名刺サイズのタイムテーブルを配布するなど、このイベントを大事に作り上げていこうとしている気持ちが主催者側から出演者、観客へと伝染していく様子が見て取れて、最後まで温かみのある雰囲気の良いイベントだった。ぜひこの熱意がそのまま次回以降も伝わっていってほしい。(Text:小野妙子 / Photo:ニイミココロ)

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