こんにちは。内田友賀です。
今日はマナーニが実施する小学校での動物介在教育の授業から、大人も新発見の雑学をお届けします。
\犬の鼻は、どうして濡れてるの?/
マナーニでは、「探求心は好きの始まり」として、たくさんの子どもたちの探求心に出会ってきました。子どもたちは、興味を持ち始めるとどんどんと質問が出てきます。それにあわせて、犬との距離もぐんと近くなり、心の交流に繋がっていくのです。
乾いていると病気って本当?
昔よく「鼻が乾いている犬は病気」という話を聞いた記憶があります。しかし、実際に犬と暮らしていると、犬の鼻は乾いていたり濡れていたりすることに気づきます。一部の疾患を除き、健康な犬でも鼻が乾くことは普通のことなのです!
鼻水?舐めている?自然に?豊かな子どもの発想
「もしかして、鼻水なんじゃない?」
「違うよ! だってこの子、さっき鼻舐めてたもん」
「息してるから、それで濡れてるんじゃない?」
子どもたちは、“なぜ“答えを知りたくて、気づいたことをどんどん表現していきます。これこそ、未知なる相手への“好きの種まき”の時間なのです。そこに答えが見えた時、子どもたちの学びが始まります。
鼻が濡れている本当の理由
犬は嗅覚をとても大切にしている動物です。その繊細さは、例えばカレーに入っている野菜の具材を別々に嗅ぎ分けられると言われるほど。そのため、人間に比べて犬の鼻は匂いを嗅ぐために、大変優れているのです。
その一つが水分による吸着。「匂い分子」は水分に吸着して香りを放つ特性があります。皆さんも、雨の日に土の香りを強く感じたり、乾いているときには無臭だったタオルが、濡れたら臭かったという経験はありませんか?
鼻が濡れている本当の理由。それは鼻を濡らすことで、空気中に舞う匂い分子を鼻に吸着しやすくしているのです。
子どもの可能性
このような話を小学生にしても、伝わらないと考えるのは大人の決めつけです。子どもたちは感覚的に「空気中の匂いが、鼻の水分について、はじけるように香る」ということを理解し、人間とは違う動物の能力に気づきます。そこから思いやりが芽生えてきます。
「犬に強い匂い嗅がせちゃったら、可愛そうだね」
「そんなに近づけなくても、犬はちゃんと分かるんじゃないかな」
「ぼく、今朝お菓子食べちゃったけど、手、匂ってるかな。大丈夫かな?」
「犬ってすごい!」をもっと知ろう
これは、飼い主や大人も同じこと。犬の身体的な能力の違い、意思決定の仕方の違い、理解の方法の違いなど、知ると合点がいくことがたくさんあります。上手くいかなかった原因が分かったり、愛犬の行動や気持ちに寄り添えたり。
これは、人間同士でも同じこと。同じ人間だって、全然違うのです。
「どうして犬の鼻は、濡れているの?」こんな探求心をいろいろな所に持つことが、好きの始まりだと思います。そんな小さな疑問に、人生のヒントが隠れているのです。
犬と子どもが教えてくれること。
それは大人にとって、大切な気づきなのではないでしょうか。