猫が毛を『逆立てる』タイミング3つ!そのとき絶対してはいけない行為とは

1.恐怖を感じたとき

猫は恐怖を感じたとき、全身を膨らませるように逆毛立てます。この「恐怖」には「驚く」という感情も含まれているので、警戒心が強く、臆病な性格の猫ほど、逆毛立てるシーンは多いものです。

恐怖につながることは、これまで経験したことのないものに遭遇したとき。聞いたことのない音やはじめて見るもの、嗅ぎなれないニオイなど、聴覚、視覚、嗅覚により怖いという感情を抱くのです。

具体的には、雷の音や地震、自分以外の動物、来客などがあげられます。また予測できない突然の音(インターフォンや災害アラート)にも、恐怖を感じるものです。

恐怖によって毛を逆立てる猫は、つりあがった目をして、鼻にしわがよるほど険しい表情をしていることも。心が緊張状態にあるので、近づいたり触れたりするのはやめましょう。人間が落ち着かせようとするのは逆効果なので、猫の気持ちが穏やかになるのを待つのが懸命ですよ。

2.威嚇しているとき

猫は、恐怖の心理が働くと、威嚇行動も行います。これは相手をおどしたり、ひるませたりするため。自分の方が強いことを主張するためなので、毛を逆立てて体を大きく見せる意味もあります。

猫は本来争いごとを嫌う動物なので、威嚇中の心境は「ケンカに発展する前に退散させたい」といったところでしょうか。

また近年では、猫が毛を逆立ててピョンピョン跳ねる行動が「やんのかステップ」と呼ばれてSNSなどで注目されていますよね。人間の目には、威嚇をしながら自分の身を守るその姿がかわいくて面白いと人気がありますが、猫にとっては必死な状況です。遊び心で驚かせることや、恐怖心をあおるようなことはやめましょう。

なお、飼い主さんに向かって威嚇してきたときは、ひるむことも機嫌をとることも絶対してはいけない行為にあたります。猫が勝った気持ちにならないよう、飼い主さんは毅然とした態度でいるのが鉄則です。

ただし、叩いたり蹴ったりするのももちろんいけません。霧吹きや音を鳴らすなどを使い、上手に気を紛らわせるとよいですよ。

3.怒ったとき

猫の恐怖や威嚇は、やがて怒りの感情へとつながっていきます。猫は怒ると、毛を逆立てることはもちろん、瞳孔が開き牙も見せ、いよいよ攻撃態勢に入るのです。

猫が怒るシチュエーションの具体例は、爪切りやシャンプー、動物病院での診察や治療など嫌なことをされたときです。触られて不快に感じたときやしつこくされたときも怒ります。

猫は怒ると、噛んできたり、爪でひっかいてきたり、飛びかかってきたり、攻撃もしかけてきます。猫が怒っているときは、落ち着くまでそっとしておくのがベストなので、飼い主さんはそっと部屋から出て、猫をそっとしておいてあげるのがおすすめです。

ただし、猫はケガや病気のときも、怒るようなそぶりを見せます。もし、猫が怒っている原因が不明なら体調不良のサインかもしれませんので、放置するようなことは絶対してはいけません。急いで動物病院に連れて行きましょう。

まとめ

猫が毛を逆立てているときは、恐怖や怒りなど、負の感情のことが多いです。ただし、猫が逆毛を立てるメカニズムには「アドレナリン」が関係しているため、その他の興奮状態においても逆毛立つことがあります。

たとえば、マタタビを嗅いだときや遊びに夢中になっているときなども、毛が逆立てる姿を見られることがあります。遊ぶことが大好きな子猫時代によく見られるのはこの理由です。

たとえ猫が怒っているわけではなくても、興奮状態が続くとストレスになってしまいます。猫の心の健康のためにも、刺激を与えるのはほどほどにしておきましょう。

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