最大で4倍量のグリホサート検出…ビッグモーター浦和美園店前 ケヤキ計5本枯れ伐採、さいたま市被害届提出へ

ビッグモーター浦和美園店=7月28日午前、埼玉県さいたま市緑区

 中古車販売大手「ビッグモーター」の店舗前の街路樹が不自然に枯れるなどしている問題で、埼玉県さいたま市は15日、浦和美園店(緑区美園3丁目)店舗前の土壌調査で採取した検体から、除草剤成分のグリホサートを検出したと発表した。市は県警に被害届の提出を決め、同社と現状復旧や損害賠償について協議する。

 市道路環境課によると、8月3日に浦和美園店の店舗側と反対車線側、東浦和店(緑区中尾)の店舗側の植樹帯の土壌を採取し、14日に調査結果が判明した。浦和美園店の店舗側から、1平方メートル当たり0.8グラムのグリホサートの成分を検出。通常1回散布量は0.2~0.7グラムとされ、最大で約4倍の散布量という。

 2月に就任した浦和美園店店長が7月28日、市の聴き取りに「雑草がひどいので、月1、2回除草剤をまいた」と回答。同社店舗開発部が8月2日、市に電話で謝罪した上で、「現状復旧を考えており、今後協議をしていただきたい」と申し入れがあったという。

 浦和美園店の店舗側のケヤキ3本と反対車線側の2本が枯れていたため、市は昨年6月に伐採した。担当者は「調査結果、散布したとの回答から、枯れた要因の一つと認識している」と説明。市は警察と協議して被害届の内容を決め、同社と現状復旧、損害賠償の協議を進める。

 東浦和店の店舗前は検出されなかった。植樹帯の一部が裸地状態になっていることから、同社に内部調査を依頼するとしている。

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