台風7号、各地に爪痕 49人けが、鳥取で2つの橋崩落

台風7号の影響で崩落した橋。中央は佐治川=16日午前9時38分、鳥取市(共同通信社ヘリから)

 和歌山県に上陸して近畿を縦断、各地に被害をもたらした台風7号は16日、日本海を北上した。大雨特別警報が一時発表された鳥取市では佐治川に架かる高山橋など二つの橋が崩落するなどしており、市が一夜明けて被害状況の確認を進めた。総務省消防庁のまとめでは、兵庫県など8府県で計49人がけが。静岡県内の大雨で東海道・山陽新幹線は東京―博多の上下線で運転を見合わせた。

 気象庁は、東日本の太平洋側では、暖かく湿った空気が流れ込み、大気の状態が不安定になっており、16日は雷を伴って、非常に激しい雨が降る可能性があるとしている。また、台風の北上に伴い、17日にかけては北日本から東日本の日本海側でも影響を与える恐れがあるとして、注意を呼びかけている。

 24時間降水量は16日未明までに、特別警報が発表された鳥取市で225.5ミリ、同市佐治で515.0ミリと観測史上最も多くなった。緊急安全確保が出た兵庫県香美町も15日に過去最多の248.5ミリを記録。鳥取市では道路に土砂が流れ込み、住民が孤立する集落が多かった。

台風7号の影響で一部が崩落した鳥取市の佐治川に架かる高山橋=16日午前(鳥取県河川課提供)
列車が終日運休となり、掲示板で運行情報を確認する人たち=16日午前6時54分、JR鳥取駅
台風の影響で終日列車が運休となり、JR鳥取駅の切符売り場に払い戻しや日程変更のため並ぶ人たち=16日午前7時26分
台風7号の予想進路(16日9時現在)
鳥取市の土砂崩れ現場。下は佐治川=16日午前9時46分(共同通信社ヘリから)

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