消えたひさし、めくれた屋根…寄居で突風被害、推定風速40メートル 台風7号が影響、竜巻の可能性も

ごみ集積所を修理する町民=埼玉県寄居町

 埼玉県内は15日、台風7号の影響で大気の状態が非常に不安定になり、活発な積乱雲が発生した。寄居町では未明から突風による被害が相次いだ。熊谷地方気象台は同日午前3時半ごろ、同町赤浜から富田で発生し、被害をもたらした突風の種類について、竜巻の可能性があるものの特定に至らず、突風の強さは風速約40メートルと推定されると発表した。

 同気象台は同日、職員を気象庁機動調査班(JMA-MOT)として現地に派遣し調査を実施。突風発生時に活発な積乱雲が付近を通過中だったが、被害や痕跡は帯状に分布し、ごく短時間(1分程度)だったという証言が複数得られた。突風の強さは日本版改良藤田スケールで6段階のうち下から2番目のJEF1に該当するという。

 同町赤浜の70代女性は自宅で寝ていた午前4時ごろ、雷と雨がたたきつける、ものすごい音で目が覚めた。明るくなってから外に出てみると、ベランダはひさしがなくなり、屋根のトタンもめくれ、「驚いた」という。

 女性が住む金井原団地AB班では、縦横約2.7メートル、高さ約2メートルのごみ集積所のプラスチック製の屋根が吹き飛び、住民が修理に追われていた。吹き飛ばされた屋根も見つかっていない。

 同集積所の近くの家では、温水器と入れていた小屋も倒れ、もたれかかっていた西側のフェンスも壊れた。

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