「平戸のジャンガラ」熱演 五穀豊穣を祈願 18日まで

4年ぶりに披露された中津良地区のジャンガラ=平戸市堤町

 2022年11月、民俗芸能「風流踊(ふりゅうおどり)」の一つとして、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録された「平戸のジャンガラ」が、長崎県平戸市内8地区で行われている。平戸地区を除く7地区は4年ぶり。18日まで。
 五穀豊穣(ほうじょう)などを願うとされる。同市によると、江戸時代初期の文献にジャンガラの記述はあるが、起源は定かではない。江戸後期の平戸藩主、松浦清は著書で「ジャンは鉦(かね)の音、グワラ(ガラ)は腰鼓(太鼓)の声」と記している。受け継ぐ地区ごとに踊りや構成などに違いがある。1995年、国の重要無形民俗文化財に指定された。
 15日までに、中南部6地区で実施。このうち中津良地区は早朝から神社、寺院などで鉦、笛、太鼓に合わせ、踊り手が伝統の舞いを披露。多くの住民が見守り、盛んな拍手で熱演をたたえた。
 16日に中野地区の2集落、18日に平戸地区(市役所周辺など)で実施する予定。

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