水面も夜空も…彩る花火3千発 長瀞で4年ぶり船玉まつり 増水影響で万灯船は中止も、子どもらの屋台囃子響く

万灯船の上空に打ち上げられた花火=15日午後7時半ごろ、埼玉県長瀞町長瀞

 名勝・長瀞の夏の風物詩「長瀞船玉まつり」が15日、埼玉県長瀞町長瀞の岩畳周辺の荒川で4年ぶりに行われた。ちょうちんを付けた万灯船と、川面に映る灯籠流しの明かりが渓谷を彩り、約3千発の花火が真夏の夜空に上がった。船上では地元の子どもたちが秩父屋台囃子(ばやし)の音色を響かせて、大勢の観客を魅了した。

 長瀞船玉まつりは、大正時代に船下りの船頭たちが水神様を祭ったのが始まりとされ、100年以上続く。今年は、前日の大雨の影響で川が増水し、万灯船の運航は中止になった。

 午後6時ごろから船着き場に設けられた斎場で祭典と水上安全修ばつ祭が実施された後、上流から色とりどりの灯籠が流された。同7時半からは、スターマインや尺玉などの花火が次々に打ち上げられ、岩畳周辺は幻想的な空間に包まれた。

© 株式会社埼玉新聞社