子ども記者バス整備工場をスクープ 取材して壁新聞づくり

夏休み中の子どもたちが「新聞記者」になり、バスの整備工場を潜入取材です。都内の小学生たちが江東区にある都営バスの整備工場を取材し、普段は見られないバスの裏側を「スクープ」しました。

窓の外の大きなブラシに目を輝かせ、写真を撮る子どもたち。彼らがいる場所は、洗車中のバスの車内です。子どもたちが訪れたのは都営バスの整備工場で、都内の小学生に工場を見学して壁新聞を作ってもらう夏休みの特別企画として、東京都が内部を公開しました。

宮城実自動車工場長:「上で回したハンドルの動きがここの棒を伝わってずーっと後ろにいって、こうやってハンドルで動いている」

初めて座るバスの運転席では…「バスは高いから目の前が見えない。それを補うためにミラーがたくさんついているんです」

普段は見られない運転席の取材は、発見がいっぱい。バスについた11枚のミラーで前の部分の見えにくいところや後ろまで、運転席から一目で確認できることが分かりました。

続いては、燃料電池で走るバスの取材です。

宮城実自動車工場長:「(このバスは)水素で発電をいたしまして、その発電した電力を使って走る電気自動車でございます。なのでエンジンはなくモーターで走っている。非常に値段は高いです。1台1億円ぐらいと言われている」

1億円という価格に驚く子どもたち。従来の路線バスの約5倍ということが分かり、すぐさまメモをとっていました。

そして、取材を終えるとすぐさま壁新聞づくりの編集です。

谷岡聖史記者:「何を一番中心に書くのか、その次に書くのはどれか。もしスペースに余裕があったらその次に書くのはどれかというふうに、優先順位が決まると思うので、まずそれをやってみてください」

記者歴17年という東京新聞の現役記者から誌面作りのポイントを教わりながら、記事をまとめていきます。何度も消しゴムをかけて修正したり、撮影したバスの写真と照らし合わせてイラストを描いたりと試行錯誤する子ども記者たち。内容をより詳しく伝えようと、追加の「取材」も重ね、世界に1枚だけの、手作りの壁新聞を作っていきました。

参加した児童:「バスのエンジンのところがめっちゃ複雑で、もっと知りたいと思いました」「水素バスが1台1億円だったこと。CO2とか出さないからすごいなと思いました」

宮城実自動車工場長:「自動車に携わる者として、こういう人たちが整備することで日々のバスが動いているんだということを理解していただけたらありがたい」

記者の体験を通じ、様々な発見をした子どもたち。次はどんなスクープをするのか、期待です。

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