日米韓、閣僚も定期会談へ AI、経済安保で新協議体

バイデン米大統領、岸田文雄首相、韓国の尹錫悦大統領

 日米韓3カ国は、首脳会談の毎年開催に加え、外相、防衛相、安全保障担当高官もそれぞれ毎年定期的に会談する方向で調整に入った。核・ミサイル開発を加速させる北朝鮮、覇権主義的行動を強める中国の抑止へ連携を強固にする。人工知能(AI)や経済安保、サイバーセキュリティーなど分野ごとに実務者間で協力策を話し合う協議体設置も検討している。18日に米ワシントン近郊で開く首脳会談で確認する見通し。複数の外交筋が16日明らかにした。

 岸田文雄首相は17日に米国に向けて出発する。日米韓首脳が、国際会議の機会を利用するのでなく3カ国会談のために集まるのは初めて。「日米韓協力の歴史的な機会」と位置付ける。首脳らの定期会談や協議体設置により、連携を重層的に強化する。互いに政権交代の有無にかかわらず、3カ国の結束を確かなものにする狙いもある。

 首脳会談では中国による経済的威圧を念頭に、半導体など重要物資のサプライチェーン(供給網)構築で合意する。AI、サイバー、エネルギーといった非軍事分野での協力拡大も確認する方向だ。

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