伝説の音楽プロデューサーが死去、92歳 革命的ビジネスで「ブラック・ゴッドファーザー」の異名

クラレンス・アヴァントが死去した。92歳だった。伝説の音楽プロデューサーで、「ブラック・ゴッドファーザー」の異名を持ったクラレンスが13日、ロサンゼルスの自宅で亡くなったことを遺族が発表している。

子供のニコールとアレクサンダー、義理の息子テッド・サランドスが声明にこう綴っている。「アヴァント/サランドス家は、重い気持ちと共に、クラレンス・アレクダンサー・アヴァントの他界を発表いたします。その革命的なビジネスにおけるリーダーシップを通して、クラレンスは音楽、エンターテイメント、政治、スポーツの世界で、『ブラック・ゴッドファーザー』として親しまれていました。クラレンスは愛する家族と多くの友人を残して逝きました。そして彼の仲間たちが、引き続き次世代のために世界を変えていくことでしょう。彼の残したものの素晴らしさが、私たちの喪失の悲しみを和らげています。クラレンスは2023年8月13日に、ロサンゼルスの自宅で安らかに亡くなりました」

ナイトクラブのマネージャーとしてキャリアをスタートさせたクラレンス、ビル・ウィザース、シクスト・ロドリゲス、ジミー・ジャム&テリー・ルイスらを自身のレコードレーベルから世に送り出し、スタックス・レコード売却に携わったことでも知られている。

そして1990年代にはモータウン・レコードの取締役会長に就任、その後アフリカ系アメリカ人として初めてポリグラムの役員を務めた。

一方ジミー・カーター、ビル・クリントン、ジョージ・ブッシュ、バラク・オバマと4人の米大統領の公式及び非公式アドバイザーを務めたクラレンス、L.A.リード、ベイビーフェイス、ジミー・アイオヴィンら音楽界の重要人物らのメンターとしても活躍した。

その功績を称えられ2021年にはロックの殿堂入り、今年10月7日にハリウッド・ウォーク・オブ・フェイムに星が刻まれる予定となっている。

一方、2年前にクラレンスは、妻ジャクリーンがカリフォルニアのビバリーヒルズの自宅で強盗に銃撃され81歳の生涯を閉じる悲劇に見舞われていた。

(BANG Media International/よろず~ニュース)

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