台風7号 のり面、農道崩壊 兵庫、鳥取、岡山

のり面が崩落した馬場さんの水田(16日、兵庫県新温泉町で=北坂公紀写す)

台風7号の襲来から一夜明けた16日、兵庫県新温泉町で、水田ののり面崩落が確認された。町内で水稲17アールを手がけ、自身の水田でも、のり面が崩れた馬場剛さん(61)は、9月上旬に予定する収穫への影響は限定的とみるが「このままだと水をためられない。復旧しないと来年産は作付けできない」と表情を曇らせた。

馬場さんによると、15日昼過ぎの大雨の後、夕方には崩落していた。同町では、出荷が始まった特産「はたがなる大根」を作る畑ケ平高原につながる県道が土砂崩れで通行止めに。復旧時期は未定という。JAたじま温泉営農生活センターの担当者は「収穫が遅れると品質への影響が懸念される。早く復旧してほしい」と話す。

台風7号の影響で、線状降水帯が発生した鳥取県では、鳥取市や八頭町で水田の冠水やのり面、農道の崩壊、果樹園地への土砂流入などが発生した。

同様に線状降水帯が発生した岡山県でも、久米南町で農業用ため池の被害を確認。高梁市では農道ののり面崩壊を確認している。

© 株式会社日本農業新聞