有機食材活用した学校給食を広げよう 管理栄養士や調理員ら対象に臼杵市が研修会【大分県】

CPPフランスのシェフから調理方法を学ぶ参加者ら=臼杵市野津町原の市ほんまもんの里農業推進センター
オーガニック食材を使った給食メニューを作る参加者ら

 【臼杵】循環型の有機農法を推進する臼杵市は、有機食材を活用した学校給食を広げようと取り組んでいる。化学肥料や農薬を極力避け、認証する有機栽培方法で育てた「ほんまもん農産物」の普及を図る中、給食現場から導入を進めてもらおうと市内のこども園や給食センターの管理栄養士、調理員らを対象とした研修会を開催した。

 臼杵市はユネスコ食文化創造都市に加盟認定され、発酵・醸造を軸とした伝統的な産業や質素倹約の精神が息づく郷土料理、有機農業といった食文化を核に地域づくりを進めている。

 研修会は市が、オーガニック給食の普及啓発に取り組む「CPPジャパン」と「CPPフランス」に依頼。本年度は臼杵を含む全国9都市に招かれており、今月上旬に同市野津町原の市ほんまもんの里農業推進センターなどであった今回は管理栄養士や調理員22人が参加した。

 4班に分かれ、CPPフランスのシェフが考案した臼杵産の有機食材を使った給食メニューを調理。旬の野菜をふんだんに使ったカレーやグラタン、卵を使わないアレルギー対応のマヨネーズなど十数種類を作った。シェフが材料や調理のポイントを説明し、「レシピを参考に、学校の規模や手に入る食材などに応じてアレンジして」とアドバイスした。

 「うすきオーガニック給食に応用できるCPPフランスの取り組み」と題した講話や、臼杵学校給食センターの見学、意見交換会などもあった。

 すみれこども園(同市大野)の栄養士、木元花奈さん(27)は「そのまま使うと食べづらい食材も、子どもたちがおいしく食べられるようアレンジされていた。実際に園でも取り入れたい」と話した。

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