特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」の成虫 日光市で初確認

 サクラなどの樹木を食い荒らし枯らせてしまう特定外来生物のクビアカツヤカミキリの成虫が、7月末に日光市で初めて確認されました。これまでに被害は確認されていませんが栃木県内の市町で12番目の確認で、県では注意を呼びかけています。

 クビアカツヤカミキリは、体長4センチほどのカミキリムシで、中国やモンゴルなどに分布しもともと日本はいませんでした。幼虫がサクラやモモなどの樹木に寄生し木の内部を食い荒らして最終的には枯らしてしまい、2018年に環境省が特定外来生物に指定しました。

 県内では2017年に佐野市と足利市で初めて被害が確認され、その後、県内全体に被害が広がっています。

 7月5日は大田原市で、そして31日には日光市で被害や成虫が見つかり、県内の自治体の半分にあたる12の市と町で確認されたことになります。

 県自然環境課によりますと被害が確認された樹木は2017年度は8本でしたが、昨年度(2022年度)は公園や街路樹を中心に前の年度から2.5倍の約2千400本に上っています。

 県では、羽化した成虫が飛び立たないようにするため樹木にネットを巻き付けるなどの対策を呼び掛けたり、薬剤メーカーの担当者による駆除方法を学ぶ研修会を開いたりして、被害拡大の食い止めを図っています。

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