全焼免れた地区、生活再建で協力 マウイ島の古都ラハイナ

山火事で壊滅的な被害を受けた米ハワイ・マウイ島ラハイナ=16日(共同)

 【ラハイナ(マウイ島)共同】111人が死亡した米ハワイ・マウイ島の山火事で、最も被害の大きかった島西部ラハイナでは住宅の多くが焼け落ちた。ハワイ王国時代の古都で、観光地のラハイナ。かろうじて全焼を免れた地区では16日、避難していた住民らが早くも生活再建へ協力し合った。「日本の東日本大震災からの復興を見習いたい」。住民たちは悲しみを抱えながらも懸命に前を向いていた。

 集められた支援物資が元公務員の男性アーチー・カレパさん(60)の自宅庭に置かれていた。高齢者から子どもまでの約200人が住む地区。2戸が全焼したが死者・不明者は出ていない。住民は必要なものをそれぞれが徒歩や車で取りに来る。

 アーチーさんは火災発生時は島外にいた。幸い家族は不在にしていて無事。9日に戻ると自宅も大きな損傷はなかった。次に心配したのは、全員が避難した同じ地区の人たちのことだった。

 「あれだけ大きな被害を受けた東日本大震災から日本はどうやって復興したのか。未来のためわれわれは学ばなきゃいけない」と先を見据えた。

山火事で壊滅的な被害を受けた米ハワイ・マウイ島ラハイナ=16日(共同)
山火事で壊滅的な被害を受けた米ハワイ・マウイ島ラハイナ=16日(共同)
山火事で壊滅的な被害を受けた米ハワイ・マウイ島西部ラハイナ=16日(共同)

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