サンマ漁船、魚津を出港 20日解禁、北海道へ

北海道に向けて出港する第八珠の浦丸=魚津港

 20日に迫った大型船のサンマ漁解禁を前に、中島漁業(魚津市)の「第八珠(す)の浦丸」(199トン)が17日、北海道根室市の花咲港に向けて魚津港を出港した。猟田雄輔船長ら乗組員16人が北方四島より東側の公海で操業し、12月10日ごろ魚津港に戻る。

 富山県船籍6隻のうち、第八珠の浦丸のみが県内から出港し、北海道・函館港を経て19日、花咲港に入る。当初は16日に魚津港を出港予定だったが、台風7号の影響で17日に延期した。

  ●ロシアと関係悪化「安全第一で」

 ウクライナ侵攻を続けるロシアと日本の関係が悪化し、漁場周辺でロシアの取り締まり強化が懸念される問題について、中島泰成社長(55)は「ルールに従って安全第一で操業し、無事に戻ってきたい」と強調した。

 見送りに訪れた市出漁団長の村椿晃市長や上田英俊衆院議員、浜田泰友市議は「航海の安全と豊漁を願う」とあいさつし、乗組員の家族や関係者が「気をつけていってらっしゃい」と手を振った。

 全国さんま棒受網漁業協同組合(東京)によると、全国のサンマ水揚げ量は昨年、1万7910トンにとどまり、4年連続で過去最低を更新した。

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