ハワイ山火事 SUP発祥の地「助けたい」 日本の第一人者・金子ケニーさんが募金活動

募金箱を手に、マウイ島山火事の被災者支援を呼びかける金子さん=17日、葉山町一色の「パドラー」

 甚大な被害が出ている米ハワイ・マウイ島山火事の被災者を支援するため、日本を代表するスタンドアップパドルボード(SUP)選手の金子ケニーさん(35)=神奈川県葉山町在住=が募金活動を展開している。「世話になった人たちを少しでも助けたい」と広く協力を呼びかけている。

 茅ケ崎市出身、南カリフォルニア育ちの金子さんは全日本SUP選手権で4度の優勝を飾り、2019年の世界大会では3位に輝いた。現在は葉山町一色でパドルショップ「PADDLER(パドラー)」を経営しながら選手をサポートしている。

 04年から約15年間、海外各地を転戦した。特に、SUP発祥の地であるハワイには大会のほかトレーニングでたびたび訪れ、知り合いも多い。「風で生まれる波のうねりが良い。その強風が逆に大惨事を招いてしまった」

 マウイ島の山火事はこれまでに100人以上の死亡が確認され、米国の山火事では過去100年で最悪といわれる。連絡が取れていない島民も約1300人いるとされ、犠牲者はさらに増える恐れがある。

 「何か自分たちができることはないか」。金子さんは自身や店の知名度を生かし、14日から募金活動を始めた。世界各地を回っていた時に支給された各大会のジャージーやTシャツなどをチャリティー販売したり、同店で寄付を受け付けたりしている。

 既にジャージーなどの大半は売れた。本人にとっても思い出深いものだが、「困っている人のためになればいい」ときっぱり。31日まで募金活動を行い、来月以降もさまざまな形で支援活動を続けていく予定だ。

 問い合わせは、同店電話046(877)1318。

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