古典バレエ『ドン・キホーテ』新国立劇場にて上演

情熱的なスペインの恋。 最高にパワフルな古典バレエで新シーズン開幕!

2023/2024 シーズンは、楽しさと活気にあふれた古典バレエ『ドン・キホーテ』で開幕。セルバ ンテス著「ドン・キホーテ」のエピソードが原作である本作は、床屋のバジルと町娘キトリの恋物語が、 陽気に賑わうバルセロナの町で繰り広げられます。闘牛士や町の女たちによるスペイン舞踊、風車のエ ピソード、ドン・キホーテの夢の中で繰り広げられる美しい群舞、そして最終幕の恋人たちによるグラ ン・パ・ド・ドゥまで、古典バレエの美しさとバラエティに富んだ踊りの数々を堪能できる人気演目です。

新国立劇場バレエ団で上演している『ドン・キホーテ』は、モスクワ・ボリショイバレエ団で活躍し、 芸術監督も務めた A.ファジェーチェフによるものです。彼によると、『ドン・キホーテ』はクラシック の粋を集めた舞踊芸術の華麗な祭典であり、プティパのバレエ作品の中でも最もモスクワらしい作品。 この「モスクワらしさ」は、モスクワ派のバレエとボリショイの舞踊手に特有の、屈託のない大らか さ、遊びの感覚、即興的な自由がこの作品に溢れているところから生まれてくるもので、今回の上演に あたってはファジェーチェフに来日してもらい、バレエ団にその作品の核を直接指導してもらう予定で す。
充実した新国立劇場バレエ団のソリストたちと定評ある美しいコール・ド・バレエによる見どころがた っぷりの、オーソドックスな古典バレエの世界を楽しんでいただけること間違いなしです

見どころ
その1:物語を彩る個性的な登場人物たち
騎士ドン・キホーテとお供のサンチョ・パ ンサはもちろん、キトリとバジルの恋物語 を盛り上げる個性的なキャラクターが 次々と登場します。サンチョ・パンサや金 持ちの貴族ガマーシュが巻き起こすコミ カルなシーンや、花形闘牛士のエスパーダ をめぐる女性たちのドラマなど、彼らが繰 り広げるエピソードも必見です。

その2:第3幕の結婚式の<グラン・パ・ド・ドゥ>
コンクールやガラ・コンサートでも人気の高い有名なパ・ド・ ドゥ。主役ダンサーがダイナミックなジャンプや回転など超 絶技巧を披露し、場内は一気に盛り上がります。 今回、主役には5組のペアが登場。充実した陣容を誇る新国立劇場バレエダンサーの実力を日替わりで。

その3:キャラクターダンスからバレエ・ブランまで、バラエティ豊かな踊りの数々
街の場面では、色鮮やかな衣裳をまとった女性ダンサーたちの目くるめく舞踊シーンはもち ろん、スペイン舞踊の動きを取り入れた情熱的なキャラクターダンスを楽しむことができま す。第2幕の森の場面では一転、クラシック・バレエの幻想的な世界に変わります。森の妖精たちのコール・ド・バレエなど、クラシック・バレエの真髄を堪能できるシーンです。

物語
ドン・キホーテは農夫サンチョ・パンサを従えて冒険を求めて諸国を遍歴する旅に出る。活気あふれる港 町バルセロナ。宿屋の看板娘キトリの恋人は床屋のバジルだが、キトリの父ロレンツォは娘を金持ちの 貴族ガマーシュに嫁がせようと考えている。広場で人々が陽気に騒いでいるところに、ドン・キホーテと サンチョ・パンサが登場、ドン・キホーテは、キトリを自分の理想の女性であるドゥルシネア姫だと信じ 込む。しかし彼女は騒ぎの間にバジルと一緒に町外れの居酒屋に隠れてしまう。追ってきたロレンツォ たちは二人を見つける。キトリにガマーシュとの婚約を無理強いしようとするロレンツォに、バジルは 「キトリと結婚できないのなら自殺する」と狂言自殺を図る。義憤にかられたドン・キホーテは、ロレン ツォに槍を突きつけて、バジルの最期の願いであるキトリとの結婚を認めるように迫る。ロレンツォが しぶしぶ了解すると、死んだふりをしていたバジルは飛び起きて、キトリと喜び合うのだった。
ドン・キホーテとサンチョ・パンサは森の中をさまよっている。ドン・キホーテは風車を巨人と見誤って 突撃するが、回り始めた風車の羽根に引っかかり、地面にたたきつけられ気を失う。夢の中でドン・キホ ーテはドゥルシネア姫(キトリ)と出会う。一方、サンチョは狩りを楽しんでいた公爵夫妻に会い、気を 失っている主人を助けてくれるように頼み込み、公爵たちはドン・キホーテを自分の館に招くことにす る。公爵夫妻はサンチョ・パンサからキトリとバジルの恋物語を聞き、館で二人の結婚式をあげるよう取りはからう。結婚を祝って華やかな宴が繰り広げられ、キトリとバジルも喜びに満ちた踊りを披露する。

概要
日程・会場:
東京
2023年10月20日〜10月29日 新国立劇場 オペラパレス
愛知
2023年11月3日,4日 愛知県芸術劇場 大ホール
振付:マリウス・プティパ/アレクサンドル・ゴルスキー
改訂振付:アレクセイ・ファジェーチェフ
音楽:レオン・ミンクス
美術・衣裳:ヴャチェスラフ・オークネフ
照明:梶 孝三
芸術監督:吉田 都
指揮:マシュー・ロウ/冨田実里
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
出演:新国立劇場バレエ団
主催:新国立劇場
公式サイト:https://www.nntt.jac.go.jp/ballet/donquixote/

舞台写真
2020 年公演より
撮影:鹿摩隆司

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