米人気ロックバンド、ロシア人ファンを「仲間」と呼んだことを謝罪 ジョージア公演で観客がブーイング

米国のロックバンド、ザ・キラーズのボーカリストであるブランドン・フラワーズ(42)が、ジョージア公演でロシア人のファンの一人を自分たちの「仲間」と呼んだことについて謝罪した。

バンドは15日、バトゥミ公演の終盤で『フォー・リーズンズ・アンノウン』を歌う際、一緒にドラムを演奏するよう一人の男性ファンをステージに上げたが、その男性がロシアの出身であることを群衆に明かしたところ、ブーイングを受けた。ロシアは2008年の侵攻以来、ジョージア領内の約20%を占領している。1991年にソ連から独立したジョージアでは、昨年のロシアによるウクライナ侵攻開始以降、ロシアから多くの国民が流入してきているが、一部の国民から反発を受けている。

ネット上に拡散している動画の中でブランドンは、歓声とブーイングが入り混じる中、「この土地のマナーは知らないが、この男性はロシア人だ。ここにロシア人が来てもいいだろ?」と尋ねた。この曲の後、またこの話題を持ち出し、「自分たちの仲間かどうか分からないの?仲間じゃないの?」「僕たちは皆、国境で分裂してるのか?アメリカから来た僕は君の仲間じゃないの?」そして「僕たちが一緒にここにいること」を祝うよう観客に促した。さらにブランドンは「敵対しないでほしい。僕は君たちを仲間として見てるんだ」と話し、再びブーイングを受けていた。

ジョージアのジャーナリスト、マリアム・ニクラゼによると、多くの観客がこの曲の後に去り、バンドは公演終了時に別れの挨拶をしなかったという。

後にザ・キラーズはソーシャルメディアに謝罪のメッセージをこう出している。「ジョージアのみんな、誰かを怒らせるつもりは全くなかった!」「僕たちには、観客の一人を招いてドラムを叩いてもらうという長年の伝統があり、ステージから見て聴衆からの最初の反応は、今夜の観客参加メンバーが僕達と一緒にステージに立ってもいいというふうに見えたんだ」「ザ・キラーズの観客やファン全員が『仲間』であることを意味した発言が誤解を招いたと認識している。誰かを怒らせるつもりはなかった。謝る。僕たちは君たちの味方だし、すぐにまた戻ってくることを願っているよ」

(BANG Media International/よろず~ニュース)

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