内田篤人が見る「直接海外行き」の水多海斗と佐藤恵允。Bチームからの昇格は「昔はほぼムリだった」

毎週木曜日に『DAZN』で放送されているプログラム「内田篤人のFOOTBALL TIME」。

今回は夏休み真っ只中ということもあってかゲストは不在で、MCを務めている内田篤人が各リーグの日本人選手についてトークを繰り広げた。

そして、その中でDFBポカールのボーフム対ビーレフェルトの試合で活躍した日本人選手、水多海斗の話題に。

前橋育英高等学校からドイツに渡り、4部のシュトラーレンを経てマインツ05のBチームに移籍、今季からビーレフェルトに移籍した「Jリーグを経験していない海外組」である。

内田「推進力がすごいね。ゴリゴリと行くドリブル。いるんだね、そういう選手が。

野村アナ「近年は海外のセカンドチームに移籍する日本人選手が増えています。昨季の上月壮一郎選手もシャルケのBチームからのステップアップでした」

内田「日本はいるんだよなそういう選手が。僕がドイツにいたのはだいぶ前のことですけど、U-23のチームからトップに上げることはほとんどなかった。上げるなら、U-19のカテゴリから。

U-19であげられなかった選手が、とりあえず所属するところがU-23だった。でも今はここからドイツ3部のチームが引っ張っていくとか、そういうことがあるんだろうね。

そこらへんの価値みたいなものは、変わってきてると思う。ただ難しいよ。みんなそれを狙ってる奴らばかりだからね。

チームの中で自分の能力を生かしてくれる環境かと言えば、そうではない。お互いに頑張って勝とうというものじゃなく、個人昇格だからね。自分が良ければいいという考え方の選手が多いから、その中で競争を勝ち抜かなければいけない。

環境もトップほど整ってないから、怪我をしたらどうするかとか、いい家に住めるくらい給料をもらえるのかどうかとか。

難しいところはあるけど、タフになれる環境ではあるから、若い選手ならいいかもしれないね」

また、明治大学からヴェルダー・ブレーメンのBチームへと移籍した佐藤恵允については…。

内田「彼はどちらかといえば技術でどうこうというよりは、パワーとスピードでゴリゴリッと行くタイプ。

オリンピック世代で彼は大学の中でずっと頑張っていたので、プロになってどこに行くのかな、と注目していたんですけど。

それがブレーメンになって、海外に行くという流れがやっぱりあるんだなと思った。

ただ、ここに並んでる(福井大智、チェイス・アンリ、福田師王、松田隼風、中井卓大)選手はみんなこれからだからね。

急に怪我人が出て、トップに上がってこいと言われるかもしれない。いつチャンスが巡ってくるかわからないから」

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内田篤人はU-20代表でロールモデルコーチを務めていたため、佐藤恵允は教え子にあたる選手。Jリーグに加入することが予測されていたこともあり、内田にとっても意外な移籍だったようだ。

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