神奈川県、被害届提出へ 平塚、藤沢で除草剤成分検出 ビッグモーター店舗周辺の街路樹枯死

店舗前に除草剤がまかれたビッグモーター平塚四之宮店。街路樹は枯れて倒木の危険性があるとして伐採された=平塚市四之宮

 中古車販売大手ビッグモーターの店舗周辺で街路樹が不自然に枯れるなどした問題で、県は18日、平塚市と藤沢市の2店舗前の土壌から除草剤の成分が検出されたと発表した。県は調査結果を受け、週明けにも県警に被害届を提出する。

 一連の問題で、県の所管では4カ所で街路樹の枯死などが確認されている。県によると、除草剤の成分が検出されたのは平塚四之宮店(平塚市)と藤沢店(藤沢市)の前の植樹帯。除草剤に使われるブロマシルなどが検出された。

 2店では元店長が従業員に除草剤をまくよう指示していたことが同社の社内調査で明らかになっている。県は「県民の財産が毀損(きそん)された」として、平塚署と藤沢北署に被害届を提出する方針。

 ほかに調べた横須賀店(横須賀市)や旧平塚店(平塚市)の前の植樹帯からは検出されなかった。この2カ所は同社側も除草剤の散布が確認できなかったとしており、県は今後の対応を県警と相談する。

 県によると、これまで周囲での健康被害は確認されていないが、県は4カ所周辺にある飲用の井戸で水質調査を実施して影響を調べている。

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