カクレクマノミがイソギンチャクと共生している理由って?

愛媛県松山市内で開催されている「夏のスペシャル水族館」。南国のサンゴ礁に暮らす個性的な熱帯魚をご紹介します。

いよてつ高島屋で開催中のスペシャル水族館には、“自然の楽園"パラオの海に住む生き物など、およそ100種・500匹が展示されています。

見どころを、学芸員の平井厚志さんに教えてもらいました。

まずは、サンゴ礁を代表する魚、世界最大のベラの仲間“ナポレオンフィッシュ”です。

平井さん
「ナポレオンフィッシュは成長すると頭の上の方にコブが出てくる。それがナポレオンの帽子に見えることから“ナポレオンフィッシュ”と名前が付けられました。和名では“メガネモチノウオ”。眼鏡をかけたような、目の後ろに模様があるのも大きな特徴のひとつです」

また、繁殖の過程でメスからオスに性転換する個体がいるのも特徴だそう。
これまでに体重200キロ近くまで成長した記録も残る、大型の熱帯魚です。

さて、大きな熱帯魚も居れば小さな熱帯魚も。

ディズニー映画で人気キャラクターのモデルとなり、抜群の知名度を誇る“カクレクマノミ”。

イソギンチャクとたわむれているのには理由があるそうで…

平井さん
「実はイソギンチャクは強い毒を持っていて、クマノミ以外の魚が触れたり当たったりすると死んでしまうこともあります。クマノミは特殊な粘液を体表に持っていて、イソギンチャクの毒には刺されないようになっています。イソギンチャクといることで他の魚に襲われにくく、自分たちの身を守る為に中に隠れています」

一方、イソギンチャクもカクレクマノミからの恩恵を受けているそうで…。

平井さん
「こうやって魚が入ることで水流が起きて、新鮮な海水が入るし、クマノミから餌のおこぼれをもらえる。それでイソギンチャクとクマノミは共生しています」

「自然の楽園パラオとサンゴ礁の水族館」は、8月27日までいよてつ高島屋で開かれています。

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