冷房はつけっぱなしで寝るべき？電気代はいくらかかる？寝る前に設定すべき温度も

良質な睡眠は室温28℃以下、湿度40〜60%がベスト

近年、日本の夏は夜になっても猛暑が続く異常気象に見舞われています。夜寝る前はもちろん、寝ている間もエアコンの冷房をつけなければ熱中症になってしまうほどです。

一般的に、良質な睡眠をとるためには、室温28℃以下、湿度40〜60%の環境が適していると言われています。しかし、近年日本の夜間は28℃を超える熱帯夜が続き、地域や日によっては30℃を超える超熱帯夜になる日も少なくありません。

湿度も70〜80%と高い日が続くことも珍しくなく、エアコンの冷房機能を使わなければ蒸された状態で睡眠を取らなければいけない状況に陥っています。

一昔前は暑くても冷房のつけっぱなしは体に悪いと言われていた時期もありました。しかし、現在の酷暑と言えるほど暑い熱帯夜では、状況が異なります。ここでは「夏の夜間に冷房をつけっぱなしにするべきなのか」「電気代はどのくらいかかるのか」など、疑問を解消していきましょう。

一昔前は体を冷やしすぎるのは良くないという理由から、就寝中に冷房をつけっぱなしにする行為は控えるべきだと言われていました。しかし、超熱帯夜が続く現在、冷房はつけっぱなしにする方が安全であると推奨されています。

実際、電気代がもったいないなどの理由で冷房を消してしまうと、夜間に熱中症になってしまい、そのまま亡くなってしまう事例も多数報告されているほどです。

したがって、近年のようにあまりにも暑い日々が続いている場合は、就寝中も朝まで冷房をつけっぱなしにするべきです。

夜間に冷房をつけっぱなしにする場合は、27〜28℃に設定することをおすすめします。29℃以上は良質な睡眠に繋がりにくくなってしまいますし、26℃以下は室内が冷えすぎてしまい、寒さを感じて体調不良の原因になる恐れがあります。

また、夜間につけっぱなしにしている場合は、「おやすみモード」や「自動運転モード」を活用することをお勧めします。

この2つのモードは、室温や湿度、エアコンの機種によっては人の体温を感知して、自動的にエアコンを稼働させたり停止させたり、風量を変更したりしてくれます。快適な睡眠はもちろん、節電にも効果的です。

最近は電気の契約プランもさまざまなので、契約しているプランによって電気代は大きく変わります。しかし、一般的なプランで契約している場合、エアコンにかかる電気代は「消費電力量×電力料金目安単価（31円/kWh）×使用時間」で計算可能です。

エアコンの機種や対応している部屋の広さなどによって電気代は異なるため、お使いのエアコンの取り扱い説明書などを読み、消費電力量を当てはめて計算してみましょう。

ちなみに、夜間に8時間つけっぱなしにした場合、多くのご家庭の平均的な電気代は約21〜23円ほどです。1ヵ月30日として計算すると、毎日就寝中に冷房をつけっぱなしにした場合でも約630〜690円ほどです。

近年、電力自由化が進められたことによって、さまざまな電力会社や契約プランが登場しています。中には、昼間は共働きで夜間に電力を大量消費する世帯向けに、夜間の電気料金が安くなるプランを提案している会社もあります。

夜にかかる電気代が気になるという方は、この機会に電気の契約プランを見直してみることをおすすめします。契約プランを切り替えることで、大幅に電気代を節約できたという声も多いですよ。

夜間に冷房をつけっぱなしにすることは、暑さから家族を守ることにも繋がります。それでもやはり電気代が高騰している現状では、エアコンにかかる電気代が気になってしまいますよね。

夜間の冷房にかかる電気代を少しでも安くするために、以下の節電対策が効果的です。

シャッターを閉めたり、厚手のカーテンを閉めることで、外気による室温の上昇を防ぐことができます。また、扇風機を併用して部屋中に冷気を循環させることで、エアコンの運転効率が上がります。

エアコンが自動的に適切な風量に変更してくれたり、運転を停止してくれるなどのモードに設定する方法も節電につながります。ぜひこれらの節電対策を取り入れて、少しでも電気代を節約しましょう。

いかがでしたか。エアコンは電気代が高いから…と無理してエアコン断ちしてしまうと、夜間に熱中症になってしまい、命を落としてしまう危険も高まります。熱帯夜は無理せずエアコンの冷房機能を活用し、快適で良質な睡眠をとりましょう。