鈴木亜美「デビュー当時、歌手活動は3年ぐらいだと思っていました」25周年の感慨を語った

(撮影:加治屋圭斗)

「先日のライブでは“ファンの皆さんといっしょに成長させてもらったな”という思いで、涙がこみ上げてきました。ファン同士が結婚して、ご夫婦いっしょにライブに来てくれたり。『子供を亜美と名付けました』なんていう方もいて嬉しかったですね」

こう話すのは、今年デビュー25周年を迎えた歌手・鈴木亜美(41)。

7月1日に都内で25周年記念ライブを行った鈴木。ファンからのリクエストを中心に、7年ぶりの新曲『I just feel good(Prod. TeddyLoid)』など21曲を熱唱した。

98年に人気オーディション番組で1万3500人の中からグランプリに選ばれ、小室哲哉プロデュースでデビュー。『BE TOGETHER』などのヒット曲を生み、“あみ〜ゴ”現象を巻き起こした。

25周年を迎えたことについては、「あっという間でしたね。いろいろありましたけど、どんどん時間がたつのが早くなるように感じています。特に結婚して子供が生まれてからは、本当にあっという間でした」と、感慨深げに話す。

順風満帆なスタートを切った鈴木だったが、人気絶頂にも関わらず、活動を休止した期間もあった。

「でもそのときも、芸能界を辞めようとは考えませんでした。家族といっしょに自主レーベルを立ち上げ、自分たちでCDを制作したのですが、音楽制作の大変さを実感しました。

そのあといまの会社(エイベックス・マネジメント)に移籍しましたが、今にいたるまで関わってくれたスタッフには感謝しています。」

アイドル時代を経て、DJにもチャレンジした。

「どちらも良さはありました。アイドルとしては、小室さんが私の長所を引き出してくれましたので、ある意味、分かりやすい良い道筋がありました。いっぽう、自分でDJをやったりするのは大変ではありますが、アイドル時代とはまた違った満足感もありました。

実は私、アイドルとして活動できるのは、がんばっても3年ぐらいかと思っていたのです。よくて5年とか……。もともとアイドル気質ではなくて、当時もマネージャーからは“ちっちゃなおじさん”と呼ばれていたほどですから(笑)」

現在はタレントやユーチューバーとしても活動の幅を広げており、「肩書を歌手と書かれるのは恥ずかしい」と笑う。

「昔から仕事にはポジティブですけど、自分のことをクールに見ているところがありました。特に子供が生まれてからは、“自分は母親”という気持ちが強くなりましたね。応援してくださっているファンの方もママだったりするので、共感しあっていきたいです。

昔はプライベートな部分を隠さなければ、という雰囲気でしたが、いまは私が抱えている育児の悩みなども、SNSなどで“出してもいいんだ”なんて思っています。

悩みについて『みんなはどうしてるの?』と私が聞いてみたり、ファンから『うちの子も同じ服を持ってるよ』とか書き込みがあったり。育児を介して、ファンとそういう交流ができるのも楽しいですね」

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