北朝鮮「米軍機が侵犯」 対応辞さずと威嚇

 【北京共同】北朝鮮の朝鮮人民軍総参謀部報道官は18日夜、米軍偵察機が17日午前に日本海で、北朝鮮の「経済水域」の上空を3回侵犯したとし、戦闘機を緊急出動させたと声明で発表した。経済水域には主権が及ぶと主張し「主権を守るためいかなる物理的対応も辞さない」と威嚇した。朝鮮中央通信が報じた。

 日米韓首脳会談に合わせて声明を出し、緊張を高める狙いもあるとみられる。

 経済水域は、沿岸から200カイリ(約370キロ)の排他的経済水域(EEZ)を意味する。EEZ上空は他国機の上空通過が認められると見なされるが、声明は「われわれの主権が行使される領空の一部だ」と強調した。北朝鮮は同様の主張を7月にもしている。

 18日の声明は、迎撃機の対応措置により米偵察機が退却したとし、東部元山の沖合450キロ付近に新型の対空ミサイルを搭載した艦船を常時展開することを検討していると表明した。

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