犬にとって必要なお散歩の距離はどのくらい?犬種や年齢にあわせて歩く距離を調節して

犬のお散歩に必要な距離はどのくらい?

最近犬を飼い始めたばかりの飼い主さんの中には、「犬のお散歩ってどのくらいの距離を歩けば良いんだろう?」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。また、これから犬を飼う予定で、お散歩はどのくらい歩くべきなのか知りたいという方もいることでしょう。

しかし、実は犬のお散歩の距離は「〇km歩くべき」と一言で説明することはできません。

なぜなら犬は、犬種によって体の大きさも必要な運動量も全く異なる動物なのです。「犬」という大きなくくりで考えるのではなく、愛犬の犬種や年齢に合わせて歩く距離を調整する必要があります。

犬種や年齢別!犬のお散歩に必要な距離の目安

ここからは、犬のお散歩に必要な距離の目安を犬種や年齢別にご紹介しますので、愛犬のお散歩の参考にしてください。

小型犬の場合

チワワやマルチーズなどの小型犬は1回につき約1~2km、時間にすると15分~30分程度の散歩が理想的です。体重が4kg以下の犬は長い距離をお散歩させると関節に負担がかかりすぎるので、あまり無理はさせないようにしましょう。

同じ小型犬でもダックスフンドやトイプードルなど、猟犬として活躍していた歴史を持つ犬種は2~3kmほど歩かせる必要があります。

また、テリア種であるジャックラッセルテリアはかなりの運動量が必要なので、少なくとも4kmくらいはお散歩させたほうが良いでしょう。

中型犬の場合

柴犬やビーグルなどの中型犬は、約2~4kmがお散歩の目安になります。中型犬は猟犬や牧羊犬として活躍していた犬種も多いので、たくさん歩かせて運動量を確保してください。

飼い主さんも一緒に並走しながら小走りさせてあげるとストレスの発散にもなりますよ。

大型犬の場合

ゴールデンレトリバーや秋田犬などの大型犬は、約3~4kmくらいお散歩すると良いでしょう。

体の大きい犬は関節に負担がかかりやすいので、走らずゆっくりしたペースで長い距離を歩くのがポイントです。

子犬の場合

子犬のお散歩は、感染症を予防する混合ワクチンが終わってから行くようにしましょう。

やんちゃで元気いっぱいの子犬のお散歩は、たくさん歩かせたくなってしまいますが、歩かせすぎは禁物です。子犬はまだ体力がついておらず、骨や筋肉も未発達。お散歩で歩かせすぎると体調を崩したり、関節に影響がでることがあります。

お散歩デビューしたての子犬のお散歩は、まずは1km未満から始めて、成長に合わせて距離を伸ばしていくようにしましょう。

シニア犬の場合

若いころは長距離のお散歩をしていた犬でも、シニア期に突入する8歳頃からは距離を短くしていきましょう。

シニア犬は若い犬に比べて体力が落ちていますし、骨や筋肉も衰えてきています。愛犬の様子を見ながら距離は調節してください。

お散歩の途中で愛犬が疲れてしまったらペットカートに乗せたり、抱っこをしてあげるのも良いでしょう。短い距離を1日に数回に分けてお散歩するのもおすすめですよ。

まとめ

今回ご紹介したお散歩の距離は、あくまで目安ですので、実際にお散歩する時には愛犬の様子を見ながら距離を調整するようにしてください。

元気な成犬でも、体調が悪そうな時や疲れている時は無理をせずにお散歩を中断することも大切です。

逆に、小型犬やシニア犬でもお散歩が大好きで「もっと歩きたい!」という様子があれば歩かせてあげると良いでしょう。お散歩が足りていないとストレスから問題行動に繋がることもありますので、愛犬が満足しているかも見てあげてくださいね。

(獣医師監修:平松育子)

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