鬼たち乱舞 岡山の街を笑顔で彩る 桃太郎まつり幕開け

通りを埋めた観衆が見守る中、華やかにパレードする踊り連=表町商店街

 思う存分楽しめる岡山県都の夏祭りが帰ってきた。岡山市中心部で19日、第23回おかやま桃太郎まつりが幕を開けた。新型コロナウイルスの5類移行を踏まえ、入場制限が取り払われた演舞場では、色とりどりの“鬼”たちが軽やかに乱舞。特撮ヒーローが駆け付けたファミリーフェスタの会場は十重二十重の家族連れらが埋め尽くし、厳しい残暑の街並みを笑顔と歓声で彩った。

【写真館】桃太郎まつり

 コロナ禍前の2019年以来となる復活を果たした表町商店街では、大音量のテーマ曲に乗って各踊り連がパレード。通りの両脇を埋めた観衆が手拍子で盛り上げた。井原市の自営業者(52)は「すごい熱気と活気。自粛続きでため込んでいたエネルギーが一気に吹き出したよう」と興奮気味。

 今年は5類移行で入場制限やマスク着用の呼びかけなど感染対策もやめた。初日のメイン会場・下石井公園では、女性(67)=岡山市北区=が「制限撤廃で前回よりも観客が多い。『みんなでもう一度動き出そう』という勢いを感じ、ワクワクしている」と目を輝かせた。

 JR岡山駅東口広場ではノーマスクの駅利用者も足を止めて見入った。「踊りながらみんなの笑顔を見ることができ、こちらも元気をもらえた」と「ほろろ一座 鬼粋(きっすい)」副代表の会社員(30)=倉敷市。

 ファミリーフェスタ会場の山陽新聞社さん太広場では、怪獣と戦う「ウルトラマンブレーザー」を子どもたちは声の限りに応援した。長男(4)と見守った笠岡市からの来場者(40)は「大声を出せるようになったことが何よりうれしい」と笑顔を見せた。

親子連れの人気を集めたファミリーフェスタの「ウルトラマンブレーザー」ショー=山陽新聞社さん太広場

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