ピンク・フロイドの楽曲、脳波から再構築に成功 神経疾患の患者らの音楽的発音の回復を期待

英国のロックバンド、ピンク・フロイドの楽曲について、科学者らが脳波を使い再構築することに成功したことが分かった。1979年リリースの『アナザー・ブリック・イン・ザ・ウォール』を人間の脳の電気的活動の記録からデコード(復号)した。有名曲を使った初の試みで、神経疾患の患者らの発話について音楽的発音の回復に繋がることが期待されている。

今回の研究は、この曲を3分間聴いた患者29人の脳波の記録を分析後、人工知能を使い音と言葉を再生するもの。米カリフォルニア大学バークレイ校の神経学者ロバート・ナイト教授はこう話す。「音楽はその性質上、感情的で韻律的なものです。リズム、緊張、アクセント、イントネーションがあります。どんな言語中の限られた音素よりもずっと大きなスペクトルを含んでいる故、埋め込み型のスピーチ・デコーダーに新たな局面を追加できる可能性があるのです」

「それは水面下での話しているかのような音ですが、まだ初の試みです」

(BANG Media International/よろず~ニュース)

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