福井県福井市の一乗谷朝倉氏遺跡一帯を約1万5千個のろうそくが照らす「越前朝倉万灯夜(まんとうや)」(福井新聞社後援)が8月19日夜、行われた。揺らめく光が遺跡を包み込み、訪れた家族連れらは幻想的な雰囲気を楽しんだ。
周辺7地区の住民でつくる「夢・創造足羽会」が福井豪雨のあった2004年、復興祈願とボランティアへの感謝を込めて始めた。4年ぶりに人数制限がない通常開催にした。
午後6時半ごろ、朝倉氏遺跡保存協会の岸田清会長が朝倉義景の墓所から採火。夢・創造足羽会の山崎栄一会長が火を受け取り来賓ら7人に分火。それぞれろうそくに火をつけていった。
唐門正面には、周辺小中学校の児童生徒が願い事を書いたキャンドルカップが並んだ。「家族が健康に過ごせますように」などの文言とイラストを、柔らかな明かりが浮かび上がらせた。諏訪館跡庭園では、20回の節目として「歩」の文字がろうそくで描かれた。点灯は20日午後6時半~同8時も行う。
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遺跡では「越前朝倉戦国まつり」(福井新聞社後援)も開幕し、20日は時代行列や剣詩舞の披露などがある。