カレーパン、華麗に進化 具材にブランド牛、地域色豊か

「秋川牛カレーパン」(東京都あきる野市で)

各地のブランド和牛を使ったカレーパンに注目が集まっている。食べ応えがあり、うま味が出ることから牛肉は定番の具材だが、地域性がありブランド和牛を手軽に楽しめると人気だ。商機拡大と地域活性化につなげようと、各地の専門店がブランド和牛のカレーパンを売り込む。

東京都あきる野市の「パンの家 あ・ら・もーど」は、地元のあきる野市産黒毛和種「秋川牛」を使った「秋川牛カレーパン」(313円)が人気。日本カレーパン協会主催の「カレーパングランプリ」で最高金賞を5年連続で受賞し、多い日で1日約300個を販売する。昆布やカツオのだしと「秋川牛」がよく合い、甘味のあるまろやかな味わいが特長だ。

滋賀県守山市の滋賀フーズは、「近江牛焼カレーパン」(400円前後)を製造し、県内のサービスエリアや道の駅などに卸す。百貨店などが行う物産展での引き合いも強い。2022年は約15万個を販売した。ブランド和牛「近江牛」特有の甘味とうま味が、県外客から好評だ。

日本カレーパン協会によると、新型コロナ下の巣ごもり消費を機にカレーパンが再注目され、品ぞろえが増えているという。地域色のあるブランド和牛が「カレーパンの消費拡大に一役買っている」とみる。

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