開院前、改善点洗い出し 新県立新庄病院で外来総合リハーサル

外来患者の受け付けから診察までの流れを確認した総合リハーサル=新庄市・県立新庄病院

 新たな県立新庄病院(新庄市金沢)が10月1日に移転開院するのを前に、外来患者の受け付けから診察、検査など業務の流れを確認する総合リハーサルが19日、新病院で行われた。

 現病院には1日平均約680人の外来患者が訪れている。総合リハーサルは外来患者のさまざまな病状を想定したシナリオを作って業務の流れを確認し、課題を洗い出すのが狙い。先月29日に実施した初のリハーサルでは検査室の案内表示の不足や、診療科で受け付けを終えた患者に待機場所を分かりやすく示すといった改善点が見つかった。

 今回は2回目で、医師や職員約170人が参加。120にわたる外来患者のシナリオを用意し、患者役の職員が台本に沿って院内を回り課題シートに改善すべき点を記入した。ヘリポートには県ドクターヘリが離着陸し、搬送を訓練した。

 八戸茂美院長は「スムーズに移転開院できるよう職員が一丸となって頑張っている。医療の質を上げられるよう、さらに努力を重ねていく」と述べた。

 同病院は9月9日に最終リハーサルを行い、入院患者の移送訓練も実施。10月1日に入院患者約170人を移送し、同4日から外来診療を始める。

 新病院は現行21科に加え腎臓内科、精神科・心療内科、歯科など7科を新設し28科体制となる。病床数は325床。地域救命救急センター(10床)を新設し高度な救急医療を提供する。夜間休日診療では新庄市最上郡医師会が同センターに医師1人を派遣し軽症患者を診る。

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